最終話「復讐の行方」
「サンに会いたくない?」というドフン母の衝撃的な言葉を聞き、凍り付いたような表情のユジョン。
ドフンもまた驚いたような顔。
「こんなときによくもサンの名前を……」と言うユジョン。
母は何も言わずただユジョンを見つめている。
ユジョンの目からみるみる涙があふれてくる。
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男の子の写真を見せるドフン母。
「サンが生きてるのに知らなかったなんて。どうしてそんなこと……」と泣くユジョン。
「あんたとドフンのためにやったことよ」とドフン母。
サンは元気に育ってる。
自分の幸せを考えなさい。
前科者のシングルマザーがどうやって育てるの?
ドフンとあんたは結ばれないでしょ?
刑務所で生まれた子なのよ。
「自分の息子を大事にする人がどうして?なぜそんなマネを?」と、どんどん気持ちが高ぶっていくユジョン。
どこで生まれたって、母親が前科者だって育てられます。
父親が殺人犯だって!
サンを返して。
サンはどこにいるの?
サンの居場所を言いなさい!
なんてマネを!
感情が溢れ、半狂乱になってドフン母に食ってかかるユジョンをドフンが必死に抑える。
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サンに会いに行くユジョン。
サンは養子縁組され、ある夫婦に引き取られ幸せに暮らしていた。
息子を見つめ泣きながら抱きしめるユジョン。
サンは知らないおばさんに突然抱きしめられ、困惑しながら母親を呼ぶ。
「うちの子に何してるの?」と慌てて息子を連れて行く母。
「その子はサンです」と狂ったように叫ぶユジョンをつかまえるドフン。
ドフンに言う。
見てよ。
あなたが奪ったものを。
「知らなかったんだ。本当に」と力なく言うドフンにユジョンがビンタ。
その気になれば調べられた。
サンが死んだって聞いたときどうした?
知らなかったなんて言わせないと言いながら、ドフンを叩く。
苦悩の表情を浮かべるドフン。
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ジャヨン(刑務所時代のボス1)たちがユジョンを囲む。
こんなことってある?
サンを取り戻したいと泣くユジョン。
ファン(刑務所時代のボス2)が、昔、隣の房にいたおばさんが書類偽装のプロだった。
その人に連絡し、養子縁組の書類を偽装したヤツを探そうと言う。
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ドフンが両親の元へ。
「一体何を?書類では死んだことに」と、声を荒らげて両親に詰め寄る。
そこへ警察が来て、母を文書偽造の罪で連行していく。
「私は祖母です。みんなの幸せを思ってやったことです」と言うドフン母。
ドフン父は慌てふためき、ドフンに「何とかしてくれ」と言う。
「どうしろって言うんだ!」と怒鳴るドフン。
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警察にいるドフン母を訪ねていくユジョン。
死んだことにすれば私が離れると思った?
サンが生きていると分かれば、私が感謝するとでも?
そして、ドフンさんを許すと思った?
ドフン母は言う。
当時はそれが最善だと。
あんたのためを思って……。
その言葉を遮り、ユジョンは言う。
自分の息子をそれほど愛する人が人の息子を奪うなんて。
生きている息子の顔を見られない苦しみを味わってください。
冷静に淡々とそう語り、出ていくユジョン。
ドフン母が何度もユジョンの名前を呼んでいる。
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ユジョンの前に1人の女性が。
ユジョンにひざまづき、「お願いです。ジョンファンを奪わないでください」と懇願する。
「サンは幼いから今なら間に合います」と言うユジョン。
「やめて。大事に育てたのに。お願いです」と泣いてすがる女性。
必死にユジョンの手を握り、「やめて」と繰り返す。
「私も辛いの。サンを取り戻したい」
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飲んだくれている父に向かい、「母さんは初犯だから罰金で済みます」と言うドフン。
「強いな。おまえも母さんも」
「父さんが弱いからです!」
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チェ弁護士が釈放されて戻ってくる。
帰りを待ちわびていた様子のミニョク妹が嬉しそうにくっついている。
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サンの部屋に通されるユジョン。
そこにユジョンが手作りした布団はない。
星と月のついた布団を持ってくるジョンファン母。
「うちに来た始めのころはこれがないと寝なくて」と言う。
「いただいてもいいですか?」とユジョン。
そこへジョンファンが帰ってくる。
「そのおばさんは誰?」
答えられずただただ涙。
「どこが痛いの?あのおばさんのせい?」と心配するジョンファン。
「いいえ、自分のせい。あの人は悪くない」
「僕がおばさんを怒ってあげようか?」
ユジョンも泣いている。
ジョンファン母も泣きながら息子を抱きしめる。
情にほだされそうになる自分を必死で抑え、「来週裁判があります。そこでまた」と言い、席を立つユジョン。
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グァンスからユジョンの息子が生きていたことを知らされたミニョク。
ユジョンの姿を車の中から見ている。
そこへドフン。
ミニョクはその場から立ち去る。
サンはユジョンが作った布団がなくてももう寝られるのだとドフンに話す。
カニアレルギーだとか、週末は父親と自転車に乗るのだとか、自分は知らなかったと泣き出すユジョン。
私の子なのに、何が好きなのか、どう育ったのか、何も知らない。
布団を抱きしめながら辛そうに話すユジョンに、ドフンは「僕はどうすればいい?」と聞く。
「まだ分からない?」
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セヨンにミニョクが言う。
絵の売買は似合わない。
おまえは絵を描くのが似合う。
俺が辛かったとき、こんな気持ちだったのか?
俺のせいでもう苦しまないでくれ。
「昔はいつも一緒で楽しかった」と言うミニョクに「やめて」と言うセヨン。
あなたのことを好きになるまいと努力してる。
ミニョクはセヨンを抱きしめ「すまない」と繰り返す。
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公園。
ジョンファンをユジョンの元へ送り出す母。
「この前のおばさん」と言うジョンファン。
ドフンもいる。
「お姉さんよ。ママの仲良し」と笑うユジョン。
サンの手を握り「遊んできて。またね。ジョンファン」。
頭を下げるジョンファン母。
パパと自転車に乗るジョンファンがドフンにぶつかり、ドフンが止めてやる。
「ありがとう、おじさん」と言うジョンファン。
ジョンファン家族。
笑い合い、幸せそうなあったかい光景。
ユジョンはドフンに言う。
ドフンさんが奪ったものを見て。
ドフンさんが人生で逃したものを見て。
大事なものを捨てて、私たちがどうなったか。
ちゃんと見て。
ひざから崩れ落ちるドフン。
顔をくしゃくしゃにして号泣。
自分の顔を何度も何度も殴り、「すまない、ユジョン。僕が悪かった」と頭を下げる。
今まで見せたことのないドフンの心からの謝罪。
ユジョンが去っても、地面に頭をこすりつけていつまでも謝るドフンだった。
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ジャヨンにサンのことを報告するユジョン。
私なら取り戻すと言うジャヨンに、「サンを奪われたから気持ちが分かる」と言うユジョン。
同じ思いをしたから、奪い返せなかった。
あの家に初めてサンが来た日、大泣きしたらしい。
母親の姿を探して1週間もご飯を食べずに泣いてたんだって。
そんな子を連れてこられる?
そう言いながら泣くユジョン。
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セヨンがミニョクに結婚契約書を破って渡す。
「愛されなくても平気だと思ってたけど無理みたい。終わりにしましょう」と言って出ていく。
心配しないで。
私はシン・セヨンよ。
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ミニョクがシナ財団に株を譲渡すると父に言う。
経営権を放棄し、用途はセヨンに任せると。
そして、それはKグループのためなのだと。
「それでどうしてもあの女のところへ?」と聞くミニョク父。
「いいえ。恥ずかしくて行けません」
ミニョクは、こう話す。
ユジョンは「この世に罪のない人はいない。大事なのはどう償うかだ」と言いました。
俺は罪を償います。
従業員が最も嫌がる場所に僕を送ってください。
必死に働きます。
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グァンスがユジョンに売買契約書を持ってくる。
そして、社長がアルメニアへ発つことを告げる。
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空港へ向かうユジョン。
ミニョクを見つけ微笑むユジョン。
でも、2人はただ黙ってすれ違うだけだった。
涙を流すユジョン。
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セヨンもまた海外へ発とうとしていた。
ドフンは「来週起訴されます」と報告。
ジヒさんを殺したのはユジョンではなく僕です。
その言葉にセヨンが「だから、会いたかった。言っておかなくちゃ」と言う。
彼女を殺したのはドフンさんじゃなくて私よ。
???
回想シーン。
セヨンがジヒにミニョクと結婚するから別れてちょうだいと迫っている。
死ねばいいと思っていたと言うセヨン。
ミニョクさえ手に入れば幸せになれると。
でも、ミニョクと私は縁がないみたい。
ごめんね。
ドフンさんは私が彼女を追い詰めたとき、偶然に居合わせただけ。
ドフンが言う。
なぜこうなったのか何度も考えました。
あの道を通っていなければ、雨が降ってトラックが走ってなければ。
悔しくて、なんでこんな目に遭うのか。
努力が無駄になりそうで怖かった。
そして、ユジョンも僕の子どもも、家族も失いました。
殺したのは僕です。
今までありがとう。
>>>
ドフンが弁護士バッチを外して道に捨てる。
そして、検察庁に向かって歩き出す。
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囚人服を着たドフン。
ミニョクの先輩検事に「カン・ウチョルさんの遺棄を認めますか?ひき逃げ事件、カン・ユジョンさんではなく、被告人が運転していたと認めますか?」と聞かれる。
「はい」と答えるドフンは、うっすらと微笑みを浮かべている。
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帰国したミニョクが社長室の扉を開けるとそこにはチェ弁護士の姿が。
チェ弁護士改め、チェ社長はミニョク妹と恋愛中(笑)
妹は結婚したがっているようです。
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ミニョク継母が、ミニョクにやりたいことをやらせてあげてとミニョク父に言う。
あのときのユジョンの言葉を受けて、本当の母親になろうとしているようです。
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刑務所のドフンの元へ手紙が届く。
セヨンの絵。
嬉しそうに笑うドフンの顔に、もう「悪」は見られない。
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ユジョンがパン店をオープンさせた。
隣にはカフェを併設中で、そこはバリスタ修行をしたヘリが任されるらしい。
ファンは出産間近。
グァンスがやってきてヘリとラブラブ。
こんなグァンス見たことない!ヾ(*>∀<)ノ゙キャハハッ
パンを食べていたファンが突然産気づき、グァンスたちが病院へ向かう。
車を見送り、ユジョンが店に戻ると、そこにはミニョクの姿が。
「甘いものは嫌いなのに」と言いながら、おいしそうにパンをほおばっていた。
以前、石塔の前でお祈りをしたとき、何を祈ったんだと聞くミニョク。
秘密だと答えるユジョン。
秘密があると社長が私につきまとうと言って笑う。
「社長じゃなくて名前で呼んでくれ。まだ借金が残っている。言う通りにしろ」
「ミニョクさん」
「もう1回」
「ミニョクさん」
「もう1回」
「ミニョクさん」
「もう1回」
ユジョンが抱きついてキス。
幸せそうに微笑みながら唇を重ねる2人。
見つめ合い、笑い合うミニョクとユジョン……。
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ハッピーな終わり方に拍手喝采のワタクシです。
いやー、良かった良かった。
それにしても号泣ポイント満載の最終回。
泣きすぎて私の目はぱんぱんです(笑)
サンのことを知らなかったドフン。
その辺りからドフンは昔のドフンの顔に戻っていきました。
彼も息子のことを愛していたのだと感じました。
サンがよその両親の元で幸せそうに笑っている。
そのあまりにも残酷な現実を見たときに、彼は初めて失ったものの大きさ、大切さに気づいたんでしょうね。
そこにあったはずの幸せ。
自らが壊した幸せ。
失ったものと引き替えに得たものは?
何もかもが自分の罪であり過ちだったとドフンが理解してくれて本当に良かったです。
それにしても、セヨンの「ジヒを殺したのは私だ」発言には驚きました。
最初のころ、放置したのはドフンだとしても、はねたのも本当にドフンなのかしらと疑っていたんでね。
やっぱりはねたのはドフンじゃなかったんだ!
しかも、セヨンだったの?
と、まさかまさかの大どんでん返しに興奮したんですが、肩すかしを食らいましたわ。
とにもかくにもハッピーエンドでめでたしめでたし。
気持ちの良い終わり方で本当に良かったです。
長い間おつきあいいただき、ありがとうございました<(_ _)>
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