キャスト
ソ・ジョンフ (28歳/ヒーラー&便利屋):チ・チャンウク
チェ・ヨンシン (27歳/ インターネットメディアの記者):パク・ミニョン
第11話
帰宅したムンホはトランクが開いていることに気づく。
非通知の電話がかかってくる。
ヒーラーからだった。
直接連絡を取るのは掟に反するが、至急聞きたいことがあり、会いに来たと言うヒーラー。
物陰から姿を見せる。
答えるかどうかは質問を聞いてからだと言うムンホ。
ヒーラーは「92年、写真に写っている5人の身に起こったことをご存じで?」と聞く。
「自分の目で見たことは」と答えるムンホ。
「どんな条件なら話してくれますか?」とヒーラー。
「顔を見せてくれ」とムンホ。
断ったヒーラーに、ムンホが壊れかけた携帯電話を見せ、「パク・ボンス」と呼ぶ。
「その顔をもう一度ちゃんと見てみたい。見せてくれ。これが条件だ。そうすれば、知りたいことをすべて話してやる」
覚悟を決めたように照明をつけ、ムンホの前に歩み出る。
帽子を取り、サングラスを外すヒーラー。
「誰について知りたい?」とムンホ。
左端にいる赤い服の男 ジュンソク。
「その人が92年に犯したことを知ってますか?」と聞くヒーラー。
「モルモル島を?」と言うムンホ。
「誰も場所が分からない島。名前も分からないからモルモル島」
ふざけているのかといらつくヒーラーだったが、ふと子どものころに聞いたような気がして「話を続けて」と言う。
ムンホはミョンヒさんが家に入った泥棒が昔の友達にとても似ていたと言っていたことを話す。
そして、「秘密が命である闇の便利屋が顔を見せてまで知りたがる。ジュンソクさん。彼にそっくりな君はソ・ジョンフだ。そうだろ?」と言う。
あのころ、5人の大人たちが集まると、ムンホはいつも子守をしていた。
モルモル島とは、ムンホがジョンフたちに教えた遊び場の名前。
あのとき一緒にいた女の子のことを聞くジョンフ。
彼女はギルハンさんの娘で、92年に死んだと嘘をつくムンホ。
ジョンフは、父が殺したのがこのギルハンであることを知る。
が、ムンホは「殺人犯ではなく、殺人の容疑者だった」と言うムンホ。
濡れ衣を晴らせずに死んだから、ずっと容疑者のままなのだと。
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ムンホに一緒に容疑を晴らそうと言われたとミンジャに報告するヒーラー。
しばらくはボンスとして出勤しろとも言われたと言う。
反対するミンジャ。
彼は平気な顔をして簡単に嘘をつくようなヤツなのに。
そんなヤツに顔を見せたヒーラーにあきれかえっていた。
そこまでして父の濡れ衣を晴らしたい理由を聞くミンジャ。
彼はヨンシンに「俺は泥棒だ」と話したくなったからだと答えた。
そのうえ父親まで殺人犯だなんて言えない。
ヨンシンこそがギルハンの娘なのだとは言い出せないミンジャ。
ヨンシンから届いたメールについても黙っていた。
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ファンが自殺したことを知るヨンシン。
ムンホは他社の記者が集まる前にヨニの単独インタビューをするようヨンシンに指示し、ジョンスを一緒に行かせる。
ムンホのお供はボンス。
ヨンシンは、ボンスの告白を断ったことが原因なのかといぶかる。
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ムンホはジョンフにあれこれ質問するが、ジョンフは素直に答えたりしない。
2人は昔、彼らがアジトにしていた廃車場に着いた。
ここはムンシク、ムンホ兄弟の父が経営していた廃車場。
ここで5人は海賊放送をしていたこと、あの時代に政府批判をするなんて勇敢だったことを説明するムンホ。
81年の出来事をあれこれ語り出すムンホに、92年までの出来事を全て聞くつもりはないと答えるジョンフ。
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ムンホが語る。
92年。
事件前日、兄が継いで経営していたこの廃車場の事務所にギルハンさんとジュンソクさんが来た。
2人は売れてる記者コンビ。
ギルハンさんが記事を書き、ジュンソクさんが写真を撮り、多くのスクープを物にしていた。
彼らは「明日尾行して、誰に裏金を渡すのかこの目で見るつもりだ」と言い、尾行に使う車を借りたいと願い出た。
運転手はもちろんムンシクに、と。
次の日の朝、兄が運転する車に乗って3人は出かけていった。
そして、そのままギルハンさんは死に、君のお父さんは殺人容疑で逮捕された。
兄は殺人事件の証人だった。
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ムンホは殺人事件の調書を見てみたいと言う。
過去にいろんなルートを使って試みたが、調書は見せてもらえず、司法解剖の結果は紛失していたとのこと。
今まで調べた内容をすべてジョンフに渡すムンホ。
彼は、ヒーラーの情報を警察に話したことも告げる。
ムンホは去って行くジョンフの後ろ姿に、若き日のジュンソクを重ね、思わず涙ぐむ。
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イ・ソンチョルの殺人犯はファンだと確定し、事件はあっという間に終了した。
ユン刑事は、殺人容疑をもみ消すことができるほど、ヒーラーはかなりの権力者に雇われているのだとぼやく。
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ユン刑事がカフェにやってくる。
ヒーラーが仕込んだ隠しカメラを次々に見つけるユン刑事。
ヒーラーがあなたの近くにいるという情報を得たが、知らないかとヨンシンに聞く。
ファンの家から盗まれた動画を「サムデー」がスクープし、ファンが遺体で発見された。
盗んだのはヒーラーだと思うので、殺したのももしかして、とユン刑事。
「ヒーラーは殺人はしないと聞いている」とヨンシンが言うと、彼は、ヒーラーが殺ろしたと思われる人物をファンが自分の仕業だと自白したことも伝える。
ヒーラーは、善悪の区別などない。
金持ちの味方。
殺人までするようになったのかも、と。
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ムンホからもらった書類を見るヒーラー。
ミンジャがヨンシンからメールが届いていることを伝える。
会いたいと書かれたメールを転送してもらい、出かける準備を始めるヒーラー。
ミンジャは、悲しい結末になるかもしれないヒーラーの思いを止めたくて、ヨンシンほどの女性ならもっとちゃんとした男に出会えるはずだとやんわり牽制する。
ヒーラーの正体を知って警察に黙っていたら、彼女も共犯になってしまう。
その通りだという顔で聞いているヒーラー。
でも、返事はしなきゃと寂しそうに答える。
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メールの中で、ヒーラーにデートを申し込んでいたヨンシン。
張り込みの刑事の目を盗み、オシャレをして出かけていく。
映画館で待っていたが、レイトショーが終わっても、ヒーラーは現れなかった。
一度は映画館を出たヨンシン。
が、何かを感じ、映画館に戻ると、通路がキャンドルで飾られていた。
その通路を通り、部屋に入ると座席にぬいぐるみ、ポップコーン、飲み物などが用意されている。
そこに座ると、映画が始まる。
後ろの席では変装をしていないヒーラーが座っていた。
映画が終わり、部屋の灯りがつく。
振り向いたが、ヒーラーはいない。
ぬいぐるみを抱えて部屋を出るヨンシン。
誰かがヨンシンの腕をつかむ。
つかんだ手がヨンシンの手に下りてきて、2人は手を握り合う。
見ようと思えば見れるのに、ヨンシンはヒーラーを見ない。
それだけで満足だった。
笑顔で映画館を出て行くヨンシン。
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ムンシクの家にキム議員が怒鳴り込んでくる。
「私の席を奪うつもりか?」と。
「弟を利用し、私を引きずり下ろし、御大にゴマをすったのか?」と言うキム議員を丁重に追い返すムンシク。
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秘書がムンシクにヒーラーから動画を破棄すると連絡があったことを報告する。
ムンシクはヒーラーを私のものにしたいと言い、方法を考えてみろと指示する。
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そのころミョンヒはジュンソクの元妻と会っていた。
合わせる顔がないと言い、うつむいたままのジョンフ母。
ミョンヒはジュンソクを疑っていないと言うが、ジョンフ母は頑なな態度を崩さない。
先日ジョンソクに似てる人を見て、会いたくなったのだと言うミョンヒ。
「ジョンフが世間から後ろ指を指されないように去っていたんでしょ」と思いやるが、ジョンフ母はそれだけではないと答えた。
夫の濡れ衣を晴らすため、あちこち調べていたら、「じっとしてろ。ジョンフを生かしておきたいなら」と言われたのだと。
「誰がそんなことを?」と驚くミョンヒに、ジョンフ母は「一緒に住んでるのよね。ミョンヒさんも知ってる話かと」と言った。
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調書を調べるため、文書記録室に忍び込むヒーラー。
が、陳述書も供述書も見つからなかった。
誰かが隠しているのだと言うムンホ。
ヒーラーは「直系家族には見せてくれるんだよな」と確認し、ソ・ジョンフとして願い出ることにする。
閲覧制限がかかっていて、直系家族であっても容易に見せてもらうことができない。
取調室のような部屋に通され、さんざん待たされるジョンフ。
ムンシクの元にジョンフが調べに来たことの連絡が入る。
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ムンシクが「サムデー」社を訪れ、ヨンシンにムンホの兄だと名乗り、優しい笑顔で握手を交わす。
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ムンホと手を組み、92年に起きた事件の真相、父の死の真相を調べることになったジョンフ。
ヨンシンのことをあれこれ調べ、そのくせ本人には何も伝えず、何食わぬ顔で先輩として接しているムンホへの不信感は否めないわけですが、恐らくそう遠くないうちに、死んだと聞かされたジアンがヨンシンなのだとジョンフは気がつくでしょうね。
それよりも!
ミョンヒがジョンフ母から衝撃の事実を聞かされました。
ムンシクの裏の顔に気づいたら、ミョンヒはどうなってしまうんだろう。
早くムンシクの悪事が明るみになってほしいと思う半面、ミョンヒに事実を知らせるのはかわいそうすぎる気も……(TωT)
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