第63話
ソルヒに「あんたを引きずり下ろす」と宣言したソルラン。
ソルヒはそんなことをしたら、太子様に「愛した女人は血を分けた妹だ」という事実を話すと脅す。
「どうでもいいわ」と答えるソルラン。
言ったはずよ。また百済を害したら、あんたを追い出すって。
今すぐに手をかけたいけど、反省する時間をあげるわ。
だから、ゆっくり退きなさい。
あんたに協力する者たちも順に裁いていく。
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王様がマックムを呼ぶ。
マックムはペクが先代王を殺せばチェファ様を王妃にすると言っていたと言う。
机を叩き、「まことにへ佐平が?」と声を荒らげる王。
さらにへ佐平は、チェファにその罪を暴かれることを恐れ、口封じのためにチェファを殺したと言うマックム。
苦悩の表情を浮かべる武寧王。
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へ佐平が懿花園を訪れる。
トリムに「私が関わっていないと信じるか?」と聞き、
トリムは「もしもペクを扇動したのであれば、それは百済には王様だけが希望だったから。百済のことを考えてのことだったはず」と答える。
テウンに「私がいなくても任務は全うせよ」と肩を叩く。
ヨン達率の陰謀により、再起はないと覚悟を決めている様子のへ佐平です。
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マックムの件をチンム公に報告するヨン達率。
この機会に王女母殺害の件もへ佐平に罪を着せようと言う。
マックムは本当にへ佐平がチェファを殺したと思っている。
チンム公ももはや迷いはない。
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王様はまだマックムの言うことを信じ切れずにいる。
過去のいろいろな場面を思い出す。
そして、ミョンノンに「へ佐平は余が最も大切にする臣下だ。最も信頼する者なのだ。そして、余のために余を最も欺いた者でもある」と言う。
その言葉をソルランに伝えるミョンノン。
ソルランは、へ佐平が謀反に関与したかは分からないが、チンム公とヨン達率が王女母の殺害をへ佐平に押しつけているのは確か。
それを阻止しなければと言う。
このままでは王様が謀反で即位した王になってしまうので、何とかしなければと焦るミョンノン。
へ佐平が王女母を殺していないことは分かっているが証拠がない。
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ヨン達率が王様にへ佐平を調べ証拠を見つけましょうと申し出る。
ミョンノンも賛成し、家族や使用人、私兵までもが捕らえられる。
すでにヨン達率が手を回しているので、まもなく私兵が罪を告白するはずとヨン達率はしたり顔。
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スベクヒャンがヨン達率に母を殺したのは本当にへ佐平なのかと聞く。
「他に誰がいます?」と答えるヨン達率に、スベクヒャンはへ佐平もへ佐平を味方する者も許さないと怒りをあらわにする。
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ソルヒはソルランにへ佐平が母を殺したと言い、罪人をかばうなんて、百済を害しているのは私じゃなくて姉さんよと言い放つ。
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いまだ確信が持てず苦悩する王。
明日再び話を聞くので、へ佐平、ヨン達率、マックムを呼ぶようにとミョンノンに指示する。
ミョンノンは王女も呼んでくださいと願い出る。
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「私が殺すつもりなら、王女様の存在を王様に知らせません」と訴えるへ佐平。
20年前も王様に事実は言えぬだろうと見越して、チェファ様を王様に会わせた言うマックム。
それがへ佐平の恐ろしいところだと。
チェファ様の無念をお晴らしくださいと泣き叫ぶマックム。
そのとき、ミョンノンが王様に、実は王女母殺害の件で疑わしい者を捕らえていると言い、殺害現場にいた張本人であるスベクヒャンに証人になってもらいたいと願い出る。
王女の気持ちを配慮する王様だったが、王女は「大丈夫です。会わせてください」と答える。
捕らえた者たちを連れてくる。
薄い布で仕切ってあるので他の者に捕らえられた者たちの顔は見えないが、ヨン達率はミョンノンがへ佐平の私兵を捕らえたと聞いているので、その者たちだろうと思っている。
へ佐平が陥落する瞬間が目前だとほくそ笑むヨン達率。
王女の手を取り、怯える王女を優しく誘導するミョンノン。
恐る恐る男たちの顔を確認していたスベクヒャンだが、やがて顔つきがみるみる変わる。
「そうです。この者たちです」と叫び、泣き崩れるスベクヒャン。
抱きかかえるミョンノン。
そして、ソルランにこの者たちが誰なのか言えと命じる。
ソルランは言う。
「この者たちは盗賊でもへ佐平の私兵でもありません。チンム公の食客です」と。
衝撃が走る。
覆いが外され、そこにいたのが故郷に帰したはずの食客たちだと気づくチンム公とヨン達率。
胸を押さえ、怒りに震えながらも信じられないという表情でチンム公を見つめる武寧王。
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スベクヒャンはソルランに「なんてことを。よくも王族を陥れたな」と言う。
「証言したのは王女様です。チンム公が無実なら王女様の証言が偽りなのですね」と答えるソルラン。
ミョンノンが「私があの男たちを捕らえたのだ。私のしたことに異を唱えるのか」とスベクヒャンを叱る。
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スベクヒャンは誰よりも信頼しているチンム公が母を殺した犯人だとは到底信じられず、間違いでしょう?とチンム公にすがる。
寂しそうな目で王女を見つめ、何も言わずに去るチンム公。
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王様に呼ばれたチンム公が到着。
王様が刀を手にしたのを見たホン内官はチンム公を部屋に招き入れたあと、走ってミョンノンの元へと向かった。
ホン内官はチンム公こそが武寧王の本当の息子だと知っている。
だから、万が一のことが起きることを何としてでも食い止めたかったんですよね。
彼はミョンノンにチンム公を救えるのは太子様しかいませんと言って土下座する。
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王様がチンム公にチェファを殺したのかと聞く。
「余は他の誰の言葉も信じぬ。そちの言葉だけを信じる。だから、言ってくれ。本当にそちが王女の母親を殺そうと刺客を送ったのか?」
「そうです、王様。私が命じました」
そう答えるチンム公はまっすぐに王様の顔を見つめ、跪いて謝ることもしなかった。
「なぜそちが?」
「理由ですか?王様が父上を殺したからです。王になりたくて、ペク・カと謀り、父上を殺したからです」
チンム公は涙を流しながらも強い口調できっぱりと言った。
「私が笑っているのは楽しいからだとお思いでしたか?女人を追い回すから何も考えていないと?王様がペクと手を組み、父上を殺したのを知らないとでも?」
王様は初めて聞くチンム公の心の叫びに驚きを隠せない様子。
「大切な女人が死に悲しいですか?おつらいでしょう。泣いてください。泣き叫べばいいのです。それでも私の流した涙には及びません」
あのときに戻っても同じことをすると言うチンム公。
「王様の目から血の涙が流れるのを見てやります。再び王様の女人を……」
すると、激高した王がチンム公を何度も何度も叩きつけ、「そちを殺す。殺してやる。その罪を命を持って償わせる。余がこの手で息の根を止めてやるぞ」と怒鳴る。
激しく叩かれながらも、きっと王様をにらみつけ、「どうぞ殺してください。父上を殺した上に私の命も奪って、父子共々殺せばいい」と叫ぶチンム公。
そんなチンム公の言葉に悲しみと怒りをにじませる王様だった。
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実の息子が自分をそこまで憎み、それゆえにあれほどまでに残忍な悪事を働いたと知った王様は胸が張り裂けるような思いだったでしょうね。
いっそここですべてを明かしてしまいたい衝動に駆られたかも。
でも、今ここでそれを告げたら、余計にチンム公を傷つけることになる。
王様の苦悩はまだまだ続きそうです。
唯一の味方を失ったスベクヒャンのことも気になります。
へ佐平を陥れるはずが、結局自らの首を絞めることになったスベクヒャン。
ヨン達率のことも当然信用できなくなりますよね。
誰を味方につける?
ますます追い込まれ、ソルランへの攻撃が暴走していきそうで怖いです。
そろそろ観念すればいいのに。
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