元カレは天才詐欺師~38師機動隊~|第12話 あらすじ&感想

元カレは天才詐欺師~38師機動隊~

【主な登場人物】

ヤン・ジョンド:天才詐欺師/ソ・イングク

ペク・ソンイル:市庁税金徴収3課課長/マ・ドンソク

チョン・ソンヒ:ソンイルの部下/スヨン(少女時代)

ノ・バンシル:38師機動隊、財布/ソン・オクスク

チャン・ハクチュ:38師機動隊、飛ばし/ホ・ジェホ

チョン・ジャワン:38師機動隊、キーボード/コ・ギュピル

チョ・ミジュ:38師機動隊、花/イ・ソンビン

チョン・ガプス:市長/アン・ネサン

サ・ジェソン:刑事/チョン・インギ

__________

第12話

母のためにみかんを買って帰るソンイル。
眠っている母の傍らにみかんを置き、ふとんをかけ直してやる。
目を覚ました母が遅く帰宅した息子を気遣う。

ソンイルが誰かからの電話で家を出る。

ここで6年前にタイムスリップ。
ミンシクの葬儀です。

丸め込まれたチョン市長が許せなかったのであろうソンイルは、恨めしそうに市長を見ながら、辞表を書いた。
が、それを目撃した妻が必死に止める。
「せめて私たちだけでも生きなきゃ」と。

そんなことを思い出しながら、向かった先にいたのはチョン市長だった。
2人で酒を飲む。
市長はソンイルに「最近のおまえはなかなかだったぞ」と笑った。
そして、もしあのときミンシクがパンとチェに税金を払わせていても、何も変わらなかったはずだと言った。
俺もあいつらは嫌いだがどうしようもない。
俺たちの敵は滞納者ではなくカネだから。
その言葉を聞き、ソンイルは「面倒だから手を組んだんですね」と答えた。
市長は「もうやめろ。ここまでにして元のソンイルに戻るんだ。生き残っていかないと」と忠告。
が、ソンイルは以前ソンヒにそう言われたときと同じ言葉を市長に返した。
「卑屈になりたくないんです。みっともないから」と。

トクペが検事にチェ・チョルの資料を要求した。
「膿を出さないと傷は治りません」というトクペの言葉に検事はしぶしぶ資料を渡した。

ミジュがソンヒを呼び出した。
ジョンドがソンヒをふった真相をどうしても伝えたかったのだ。
ふったあとで逮捕されて刑務所にいたこと、最初から騙す気なんてなかったこと、ソンヒを好きだったこと。
ミジュはお互い本気だったんだから誤解を解いてほしいと訴える。
ペク課長とジョンドに何があったのかというソンヒの問いかけには答えず、ミジュは黙って頭を下げて帰って行った。
ミジュはジョンドへの気持ちは過去形にすると言ってました。
ジョンドを好きだからこそ、ソンヒにそのことを知っておいてほしかったのね。

ジョンドが父に面会し、ピルギュを片づけたことを報告した。
「残りはチェだ。すべて終わったらしばらくは会えないから、顔をよく見ておいて」と言うと、父は「すまない、ジョンド」と言い、泣いた。

トクペが検察からもらった資料をジョンドに渡す。
そこにはチェの家屋や親戚、資金源まで記載されていた。
トクペがソンイルに自分たちの関係を知られたことを伝える。
そして、ソンイルに罪を着せようとしていたことを黙っていたジョンドを責めた。
「すべて終えたらおまえとは会えない。30年来の友達を裏切ったのだから」と言うトクペ。

ソンイルがパン・ピルギュと面会。
ソンイルはミンシク先輩、カン先輩、チャンホにパクさん(カン課長とソンヒを罠にはめようとして亡くなったパク・サンホのことね)、会社に投資した人やマルチ商法とは知らずに会社に尽くした人たちなどに土下座すべきだと訴えた。
が、この期に及んでも、パンに反省の色は見えない。
ここを出たら、また同じように貧乏人が稼いだカネをいただくつもりだと涼しい顔。
ソンイルは「刑務官に名前を聞いて覚えておくと言うなよ。痛い目に遭う」と言い残して帰って行った。

1課のペク課長は辞表を出し、アン局長はクビになった。
局長がソンイルを呼び出し、自分たちを切ったのはチェ会長だったこと、会長はこの徴収局を廃止するよう要求していることを伝える。
チェを狙って、滞納金の1000億を払わせろ。
市長との関係を断てばここを守れる。
そうソンイルに願いを託した。
あれだけ市長の金魚のフンだったアン局長がこんなことをソンイルに託すなんてどうも怪しい気がしますけどね。
ただ、裏切られた悔しさもあるだろうから、理解できなくもないか……。

検事からもらった資料によると、チェ会長の息子はチェ・サンジュン。
早速ジョンドがサンジュンについて調べ始めた。

ジョンドが車の中である通帳を見つける。
その通帳を持ってソンヒの家の前へ。
通帳には45億2000万ウォンが入っていた。
それはパン・ピルギュの地方税分の滞納金額だった。
ジョンドはその部分だけはソンイルに義理を果たしていたんですね。
ソンヒはミジュからあのときの詐欺の話がウソだったと聞いたことを伝え、「課長を裏切る前に知りたかった」と言った。
人の気持ちを利用しないで。
相手は傷つくし、あなたも寂しくなるから。
そして、その通帳は自分で渡すべきだと受け取らずに帰って行った。

7時までに公園へ来いとトクペがソンイルを呼び出した。
ジョンドと会う約束をしていたのだ。

トクペが来るはずの公園にソンイルが現れ、動揺するジョンド。
ソンイルはジョンドに殴りかかり、2人は取っ組み合いのケンカになった。
興味本位の野次馬たちが群がり、携帯電話で撮影する。
やがて2人は警察に連行された。

2人は拘置されてもなおケンカをやめずにいたが、やがて出前を分け合って食べたり、1つの毛布に一緒にくるまって寝たりしながら、少しずつ確執がほころんでいった。
ジョンドが通帳を差し出す。
パンの地方税分だけばらまかなかったと知り、驚くソンイル。
ソンイルはいつかジョンドが言ったパンとチェを騙して、市長と自分のこともぶち込むという話が本当だったんだろうと聞く。
なのに、なぜ計画通りにしなかったのか?と。
「何となくできなかったんだ」と答えたジョンドに、「俺に悪くて?」とソンイルが聞いた。
否定していたけれど、結局はそういうことなんでしょうね。
ソンイルも素直になれとジョンドをからかってました。

今度はチェ会長の息子を騙すとジョンドが言う。
ソンイルは徴収局を絶対に守りたいから、チェの滞納金1000億を徴収しようと言う。
2人の目的が再び合致した。
今度こそ信じ合って、チェ会長を痛い目に遭わせよう。

チェ会長の息子チェ・サンジュンはサムジン社の代表。
アメリカのジェネラル社と代理店契約をしている。
防衛産業庁との取引担当者がサンジュンだった。
一方、ジェネラル社から代理店契約延長のため、支部長のマーティン・キムという男が来韓するという。
ジョンドは以前ソンイルを自動車売買で騙したときと同じ手口でサンジュンとキムを騙そうと計画した。
キムになりすましたソンイルがサンジュンに近づき、再契約をしぶり、リベートを求める。
そんな求めには乗ってこないサンジュンだったが、麻薬のことで警察から取り調べを受け、その弱みにキムが付け込んできた。
キムの言いなりになるサンジュン。
一方、本物のキムにはジョンドがサンジュンの代理として対応。
偽物の人物の間で本物の契約書が行ったり来たりし、無事契約に至った。

送金したとソンジュンから連絡をもらったソンイルは、ジョンドに始めてくれと連絡。
ソンイルは市長に呼ばれたので、市長室に寄ってから向かうことになった。

市長がソンイルに「楽しいか?」と聞いてきた。
チェ会長の息子はどうだ?
父親に似ているか?
ソンイルが怪訝な顔をしていると、市長が衝撃の一言をつぶやいた。
「チェ会長に息子はいない」

トクペが連行された。
パク検事から渡された資料そのものが偽物だったのだ。
検事もまたチェ会長の息がかかった検事だった。

ジョンドのマンションにもたくさんの刑事が張り込んでいた。
気付いたジョンドが逃げようと試みるが、抵抗虚しくジョンドも捕まってしまった。

アンが誰かから資料を受け取っている。

市長はソンイルにジョンドがどんな手口で詐欺を働いてきたか言えと言う。
おまえが生き残れる道だ。
あとはおまえが選ぶだけ。
詐欺師も刑事もおまえが通報したと思ってる。
私にここまでさせるな。
市長にそう言われ、ソンイルは苦悩する。

警察へ行くと、ジョンドが取り調べを受けていた。
ソンイルの顔を見るなり、体当たりしてきたジョンド。
「裏切らないって約束したのに何でだよ」と大声でわめき散らした。

ソンイルが市長の所へ戻ってきた。
確認したい事があったのだ。
それはアンが徴収局を潰したくないからチェ会長から滞納金を奪えとソンイルに頼んだこと。
あれが市長の指示だったのかどうかとソンイルは聞いた。
答えはイエス。
市長はソンイルを踏みつぶすためにやったことだと答えた。
なぜ踏みつぶしたヤツを助けるのかと聞くと、市長は「二度と盾突かないから」と答えた。
それを聞き、ソンイルは「分かりました」と了承した。
法廷で証言し、昔のように生きていきます。
そのかわり、徴収局は潰さないでください。
約束してくれれば証言します。

裁判の日。
ソンイルは市長と約束した通り、ジョンドのやったことを証言した。
懲役10年の判決が言い渡されたジョンド。
ジョンドは連れて行かれながら、ソンイルを恨めしそうな目で見ていた。

第12話の感想

ソンイルの証言によりジョンドは懲役10年という刑を食らってしまいました。
えー、どうなっちゃうんだろう。
あっちもこっちもチェ・チョルとつながっていて、どいつもこいつも長いものに巻かれた腐った連中ばかり。
ソンイルのように平等を求める人間がどんなに声を荒らげても、結局は潰されてしまう。
ジョンドも然り。
それでも。
それでも、2人にはまた手を組んで、特権を主張する間違った考え方の悪いヤツらを成敗してほしいです。
市長はホント嫌なヤツ。
市民のためとか、ソウォン市のためとか口では理想的な市づくりのため尽力しているようなことを言っているけれど、実際は相当な策士ですよね。
邪魔者は徹底的に排除し、自分に有利な人間のことは優遇する。
汚いことも平気でするけれど、自分の手は汚さない。
表と裏が激しすぎて、まさにソンイルと真逆に位置する人って感じです。
最後は正義が勝ってほしい!
心からそう願います。
ジョンド、早く出てきて!
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hacchi

『冬ソナ』以来、韓国ドラマにのめり込んで早15年以上。その間に見てきた膨大な数のドラマの情報を踏まえつつ、私独自の視点に基づいた自由な切り口で、ドラマを紹介していきます。

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