第10話 「父の痕跡」
ドフンが川に何かを投げたところから始まる。
何かが水の中に沈んでいく。
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前回のラストシーン。
「イカレそうだ。おまえが気になるからそばにいろ」
そう言うミニョクを驚いたような表情で見つめるユジョン。
勢いで言ってしまった自分の言葉に戸惑い、ユジョンの両肩をつかんでいた手を下ろす。
その隙に無言で立ち去るユジョン。
後ろ姿に向かい、「事故の日、アン・ドフンと一緒だったろ。気になるんだ。おまえらが何を企んだか」と言うミニョク。
「あの人は関係ない」
「なら、俺がヤツに何をしてもいいんだな」
そう言うとミニョクはどこかに電話をかけ、ドフンを今すぐ解雇し、どこにも就職できないようにしろと言う。
その電話を取り上げるユジョン。
「おまえにとってヤツは何だ」と怒鳴るミニョク。
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結局、ユジョンはミニョクと一緒に帰る。
家に着くとミニョクは「明日レストランに出勤しろ」と言う。
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社長命令でレストランに復帰するユジョン。
仕事終わりに社長が迎えに来て店長や従業員らが驚く。
大喜びのヘリがユジョンと一緒に車に乗り込む。
そして、ユジョンは解雇の件でミニョクが店長をとっちめたことを知る。
「店長なら従業員を信じてやれ!」と言ったのだと聞き、刑事を呼んだのはミニョクの仕業じゃないの?という顔をするユジョン。
家に着くと、「話がある」と言って家に入り込むミニョク。
「話なんかない」と言うユジョンに、「俺が調べる」と言うミニョク。
「何を?」
「言い張ってろ。パン店だが、価格も上がらないし、売れもしない。大損だ。早く借金を返して店に戻れ」
予想外の言葉に驚くユジョン。
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継母がオルゴールを開く。
ミニョクが来て「何をしてる。触るな」と言い、継母の手からオルゴールをひったくる。
2人の会話から、会長が前妻の遺品を捨てたとき、このオルゴールを残しておいたのが継母だと分かります。
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ドフンの両親を食事に招待するセヨン。
夢にまで見た理想の相手に感激でいっぱいの母。
ドフンもセヨンが両親を喜ばせてくれたことに嬉しそう。
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グァンスがミニョクに搭載カメラの映像が消去されていることを伝える。
「証拠が欲しい。何が映ってるか気になるだろう。復元しろ」とミニョク。
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一方、チェ弁護士もドフンに、保安室で消された映像があり、ミニョクが復元の指示を出したことを伝える。
「必要な資料を見ただけです」と答えたものの、エレベーターの中で1人になると怯えたような顔つきになるドフン。
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チョ会長がチェ弁護士に、ドフンを必要なときに切り捨てられるよう準備しておくようにと指示する。
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試食会の名簿をグァンスから渡されるミニョク。
そこにドフンの名前を見つけ、急いでユジョンの元へ駆けつける。
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日当は払うからもう帰っていいと言うミニョクの言葉を無視してレストランで働くユジョン。
そこへ試食会の招待客が訪れ、ドフン、セヨンとユジョンが鉢合わせしてしまう。
なるほど。ドフンに会わせたくなくてユジョンを帰そうとしたんですね。
急にいい人モード全開のミニョク(笑)
思いっきり不機嫌そうなドフン。
セヨンは厚かましいにもほどがあるとひどい言葉をぶつける。
厨房へ戻ると、ヘリが「ドフンさんよね?」と大騒ぎ。
なぜユジョンの元カレがここへ来たのか理解できませんよね。
そこへドフンがやってくる。
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「辞めたんじゃなかったのか?」
「事情があって」
「ミニョクの目的を知ってるだろう」
「私もあの人が憎い。仮釈放の話も聞いたわ。だけど、ここにいるのは理由があるからよ」
「何のことだ」
「ドフンさんには関係ない。行かないと」
「何のことだよ」と怒鳴るドフン。
「どいてよ。迷惑はかけない」
「君がここにいると僕の首を絞める」
「ここにいちゃダメ?社長が私たちの仲を知ってるから?それが何?もう他人でしょう?」
「君に会うのが辛い。視界に入るたびに身動きができないことを思い知る」
ドフンの身勝手な言葉に涙を流しながら、黙って去るユジョン。
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「いい店ですね」とミニョクに話しかけるドフン。
「彼女にちょっかい出すな。君とは関係ないんだろう」とミニョク。
ミニョクの背後からセヨンが近づいている。
「なぜユジョンをそばに置くんですか?」
セヨンに聞かせるためにわざと聞いたんです。ドフンのヤツめ!
「情が湧いた。彼女はおもしろい女だ。気になる」
「話は終わった?」と聞くセヨンの声に、顔色が変わるミニョク。
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結婚式の招待状を見せるセヨン。
「あの女はあなたの何?」
「言う必要はない。おまえとはビジネスだろ?」
黙って席を立つセヨン。
セヨンは強がっているけれど、本当にミニョクが好きなんですよね。
彼の言葉に傷つけられて、きっと心は穴だらけでしょう。
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ユジョンが家に帰ると、家の前にミニョクがいる。
「今日のことは俺が仕組んだことじゃない。前にそんなマネをしたが今回は違う。気を悪くするな。だから、帰れって言ったのに」
ユジョンは「お気遣いに感謝します」と素直に頭を下げる。
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父のぬくもりを探すように、父の赤いジャンパーを自分にかけるユジョン。
ふとポケットの中にクリームパンの包装袋を見つける。
そこから出てきた1枚のレシート。
10月1日ウリスーパー。
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ウリスーパーのおばさんにレシートを見せるユジョン。
父は時々クリームパンを買いに来ていたと言う。
いつもヘルパーさんと一緒だったが、1人のときがあって、その日は男性が迎えにきたとのこと。
その男性をユジョンの恋人じゃないかと言うおばさん。
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ミニョクがセヨンを部屋に呼ぶ。
「取締役会を動かして俺を操れると勘違いするな。満場一致だったとしても問題なのはおまえの行動だ。ドフンと関わるな。俺たちはもう友達じゃない。出ていけ」
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グァンスがユジョンをミニョクの家へ連れてくる。
「今日はここで仕事しろ」と言う。
部屋の掃除をしていると、ミニョクの妹(ミンジュ)が辛いものを食べたいと言い、ユジョンがトッポッキを作る。
おいしいおいしいと喜んで食べるミンジュ。
グァンスも誘い、一緒に食べているところに現れるミニョク。
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ミニョクは本を読んであらすじを教えてくれと頼む。
それはセヨンに読むように言われた『嵐が丘』。
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セヨンはミニョクに傷つけられるたびにドフンを呼ぶ。
いつでも自分を心配し、どんなときでも自分のために駆けつけてくれるドフンは、心の傷につける薬のようなものなのでしょう。
でも、きっとこの薬で傷は治らない。
今回も酔っ払ってドフンを呼びつけ、「いい家に生まれてきてほしかった。うちと釣り合う家ならドフンさんを好きになってたかも」と言う。
「親は選べません。家族を選ぶことはできない。結婚相手以外はね。セヨンさんはその唯一の選択肢を放棄しました」
「アン・ドフン。こっちに来て」
手を引くセヨンを逆に自分の方へ引き寄せ、キスしようとするドフン。
ビンタするセヨン。
セヨンは自分がミニョクにされているのと同じことをドフンにしていることに気がついているのかしら。
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幸せそうな顏でうたた寝しているミニョクに帰りますと声をかけるユジョン。
明日も来いというミニョクに、はいと答える。
机の上には本に挟まれた紙が。
読みながら、どんどん真剣な顔になるミニョク。
「運命的な出会い」
「愛する人への復讐」
「愛する人を失い死ぬ」
そんな言葉が書かれていた。
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ミニョクの部屋の掃除をしているユジョンは、ベッドにあった書類に書かれたサインが、ウリスーパーのレシートにあったサインと同じものであることに気づく。
ドフンのサインだと気づいたということでしょう。
ふと、病院で目を覚ましたときミニョクの顔を見た記憶が脳裏をかすめる。
目を覚ましたミニョクにユジョンは「感謝してます。あの日病院に運んでくれてありがとうございました」と言う。
「そうだよ。俺の建物で倒れるな」と答える。
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ミニョクのベッドのシーツを洗い、庭に干すユジョン。
その様子をベランダから見ているミニョク。
彼はユジョンから目が離せない。
微笑みながら見つめているが、やがて何かを考えているような表情になる。
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「やることがなければ帰ります。明日から店に出勤します。私のせいでほかの従業員に迷惑を」と言うユジョンの言葉に何も言わず、ただただ彼女を見つめているミニョク。
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帰宅したユジョンの元へヘジンが訪ねてくる。
激怒するジャヨンに、「謝らないと気が済まない」と言うヘジン。
「何も知らなかった」と言うが、「何も知らなくても許されることじゃない」と言い涙を流すユジョン。
そこへドフンからのメッセージ。
「家の前で待ってる」
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ドフンの車の中で話をする2人。
「ミニョクがひき逃げを再調査してる。君か?」とにらみつける。
「ドフンさん!」と思わず大きな声を出すユジョン。
「心配する必要はないわ」
「心配はしてない。運転は君がしてた。君が選択したことだ」
「それを確認しに?」
あまりにも衝撃的なドフンの言葉に失望感に満ちた表情のユジョン。
車を降り、運転席の窓をノックする。
窓を開けるドフン。
「私にも確認させて。昨日ウリスーパーのおばさんがあなたを見たって。父さんが消えた日迎えに来たって。あなたなの?」
「いいや。見間違いだ」
「本当に?」
「ああ」
「嘘つき。すぐ顔に出る」
窓を閉め、慌てたように目も合わせず走り去るドフン。
そこへヘジンが来てユジョンに言う。
「あの人に仮釈放の件を頼まれた」と。
奉仕の日に刑務所に来ていた人だから間違いないと言うヘジン。
崩れ落ちるユジョン。
一気に押し寄せてくる悲しみと怒りで息ができない。
悲鳴のような声で泣き叫ぶ。
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ウリスーパーの前にある監視カメラを見つけ、警察に見せてもらうよう依頼する。
映像を見るユジョン。
そこにはまだ生きている父の姿。
泣きながら父の姿を見つめる。
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ドフンがグローブボックスから何かを取り出す。
拳に握りしめられたもの。
それは父が手首につけていた身元を記したブレスレットだった。
1人歩きする父が心配でドフン自らが用意したもの。
一度つけたら自分では外せないと言っていたあのブレスレット……。
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何度も何度も確認するドフンが車を降りて父に駆け寄る映像。
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冒頭でドフンが川に投げ込んだのはこのブレスレットだった。
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映像の場所へ走っていくユジョン。
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こんな感じの第10話でした。
仮釈放のことがドフンの仕業だったと知ったことでユジョンのドフンへの信頼は完全に崩れ去ったことでしょう。
仮釈放を阻止するために、サンを使うという、一番卑怯なやり方をしたドフン。
そのことが何よりも何よりも許せないですよね。
そして、もっともっと恐ろしいことに、父の最期にも関わっていた。
恐らくレストランに刑事を送り込んだのも、ジャヨンの店に警察が入ったのも、全部ドフンの仕業だと気づいたはず。
変わっていくドフンへユジョンはどう接するのか。
愛する者を奪われてもなお愛し続け、許し続けるのか。
それとも裏切りへの憎悪がユジョンを悪魔にするのか。
今後の展開がますます気になります。
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