新型コロナウィルスの影響で、
緊急事態宣言が出され、
自宅引きこもり生活を強いられる中、
Netflixで配信されていた韓国ドラマ「梨泰院(イテウォン)クラス」が、
空前の大ヒットとなったのだとか。
日本では「冬のソナタ(2002)」以来の韓国ドラマブームだそうです。
既にレビュー的なサイトは山程あるので、
ここはひとつ、
あらすじを一気に読めるページを作ってみようかなと。
がっつりネタバレしているので、
この先を読むか読まないかは、
あなた次第ということで、ね。
最速で読みたい人は、四角の中だけ読んでね。
第1話
・15年前、高校生のパク・セロイは転校初日、転校先の高校で弱い者いじめをしている男子高校生を見かねて殴ってしまう。 ・殴った相手は父の勤務先、大手飲食店 長家(チャンガ)のチャン会長の長男チャン・グンウォン。 ・チャン会長は、退学したくなければ、グンウォンに土下座して謝れと要求するが、セロイは拒否し、父もチャンガを辞職する。 ・チャンガが支援していた児童養護施設で暮らすオ・スアとセロイは最悪な出会いをするが、誰かに頼ることなく自分で自分を守ろうとたくましく生きる姿にセロイは惹かれる。 ・新しい人生を歩き始めたばかりの父がひき逃げされて亡くなるが、それがグンウォンの車だったことが分かり、セロイはグンウォンをぼこぼこに殴る。
遡ること15年前。
主人公のパク・セロイは高校3年生。
大手飲食店 長家(チャンガ)に勤める父ソンヨルの異動に伴い、
転校することになる。
転校初日、転校先の高校で、弱い者いじめをしている男子生徒を見かねて注意する。
いじめていたのは、チャンガのチャン・デヒ会長の長男チャン・グンウォン。
グンウォンはいじめをやめずに、「この学校ではチャン・グンウォンが王だ」とセロイを挑発する。
我慢できずセロイはグンウォンを殴る。
チャン会長とセロイ父が校長室に呼び出される。
チャン会長は、退学したくなければ、グンウォンに土下座して謝罪するようセロイに要求したが、セロイはそれを拒否。
「過ちを犯したら罰を受けるべきでしょう。
父にそう教わりました。
人は信念を持って生きろとも言われました。
クラスメイトがいじめられ、先生は黙認しました。
見ていられず止めました。
でも、やめないので殴りました。
グンウォンには謝りません。
申し訳ないと思わないので。」
セロイの父は、そんな息子を我が子ながらかっこいいと褒め、チャンガを退職すると会長に申し出る。
セロイ父はセロイにお酒を勧め、初めて飲んだ酒の味を聞くと、セロイは「甘いよ」と答えた。
父は「今日が衝撃的な1日だった証拠だ」と笑う。
セロイが転校したクラスにいたオ・スアは、チャンガが支援していた児童養護施設で暮らしている。
助けられたり、同情されることを何より嫌うが、担当者のセロイ父のことだけは本当の父のように慕っていた。
セロイ父はスアの大学授業料を肩代わり。
スアは、将来必ず成功して3倍にして返すと約束する。
大学面接の日、受験票を忘れて取りに戻ったスアは、バスでは間に合わないので、大学まで走ることにする。
偶然通りかかったセロイは、大学までの3kmを一緒に走る。
誰の力も借りることなく、自分の力で解決しようとするスアに惹かれたセロイは、試験後、スアに携帯電話の番号を聞く。
「好きになったらダメよ」と言うスアに、セロイは「おまえカッコイイよ、かわいいし」と答える。
幼いころから小さな店を持つことが夢だったセロイ父は、念願の店を開く。
その矢先、車にひき逃げされ、亡くなってしまう。
葬儀場に刑事が来て、被疑者が自首したことをセロイに伝える。
資料を見ていたスアが、ひき逃げした車がグンウォンのものだと気づく。
怒り狂ったセロイは、入院中のグンウォンを見つけ、殴りかかる。
セロイはグンウォンを殴り続け、既に意識もなくなりかけた彼に「死んじまえ」と大きな石を振り上げた。
第2話
・グンウォンを暴行した罪で、セロイは懲役3年の実刑を食らう。 ・セロイ父のひき逃げは、チャン家の庭師に濡れ衣が着せられる。 ・2年後、出所したセロイは梨泰院でスアに再会し、7年後に梨泰院に店を構えると宣言。 ・7年後、セロイは本当に梨泰院で店をオープンさせる。
スアは刑事に通報し、刑事とともに病院に駆けつけ、セロイを説得。
セロイは振り上げた石を下ろしたが、グンウォンへの暴行で逮捕される。
面会にやってきたチャン会長は、またしても土下座してグンウォンに謝るようセロイに要求。
セロイは「土下座するのはあんたの息子だ」と答える。
グンウォンは、父にセロイと示談してほしいと懇願するが、チャン会長はグンウォンが罪を認めて前科者になったら、チャンガの後継者を愛人の子にすると言い、グンウォンを黙らせる。
さらに、罪悪感を抱くグンウォンを豚や鶏の飼育場に連れていき、鶏の首をひねって殺すよう指示する。
怖気づくグンウォンに「この鶏はパク・セロイだ。あいつは家畜。おまえは人間だ。後継者なら罪悪感など抱くな」と迫り、グンウォンは半泣きで鶏の首をひねる。
担当刑事が、セロイ父をひき逃げしたのはグンウォンだと主張するが、上司にもみ消され、庭師の男がグンウォンの車で事故を起こしたことになる。
セロイは懲役3年の実刑を受ける。
スアが面会に来て、大学に合格したこと、チャンガから奨学金をもらえることになったことをセロイに報告し、私は卑怯者だと謝る。
セロイは殺人罪になるところを止めてもらって感謝しかないと答える。
警察官になることが夢だったセロイは、警察官にはもうなれないので、チャン会長のように店を持ちたいとスアに言う。
別れ際にスアは「まだ私のことが好き?」と聞き、「貧乏な男は嫌いよ。将来金持ちになる?」と聞く。
セロイは「今から夢は金持ちになること」と笑う。
2年後、セロイは出所する。
グンウォンがパワハラ事件を起こし、チャンガの株価は暴落、不買運動が起きているとニュースが報じている。
スアからの手紙に今は梨泰院に住んでいると書いてあり、セロイはその街を訪れてみる。
その日はハロウィンで、街中が仮装した人々で溢れている。
偶然、スアがセロイを見つけ、抱きついてくる。
スアは大学を卒業後、チャンガに就職すると言う。
チャン会長の自叙伝を暗記するほど読み尽くしたセロイは、この梨泰院に店を出すと宣言。
7年後に出すので、まずは漁船に乗ると言う。
楽しい時間を過ごし、スアを家まで送り届けると、スアが泊まっていくかと聞いてきた。
セロイは「まだ金持ちじゃない」と答える。
7年後。
チャンガの戦略企画部長となったスアが、梨泰院にあるチャンガの店を視察。
新しくオープンする店の前を通りかかると、そこにセロイがいた。
権利金が2億ウォンを超える梨泰院で、宣言通り本当に店を構えたセロイにスアは驚く。
第3話
・高校3年生のチョ・イソは、SNSのスターでありパワーブロガー。運動神経抜群、成績優秀、多芸多才なIQ162の天才少女。天使のような顔をしているが、悪魔のような性格を持つソシオパスだ。 ・イソはチャン・グンスといつも一緒にいる。グンスはチャン会長の愛人の子。イソのことが好き。 ・ある日、イソはクラスメイトの母とトラブルになり、そこへ偶然セロイが居合わせ、イソにお説教。 ・後日、バイク事故に遭ったイソをセロイが助ける。 ・セロイの店の名は「タンバム(甘い夜)」。従業員は元ヤクザのチェ・スングォンと、料理担当のオ・ヒョニ。赤字続き。 ・イソとグンスはまだ未成年なのに、偽のIDカードでタンバムに入店し、それが通報され、店は2か月の営業停止を食らう。 ・セロイはグンスの家族として警察署に来たグンウォンと再会。父のひき逃げ事故の時効まであと6年でグンウォンを逮捕させることを諦めないと宣言する。
高校3年生のチョ・イソは、フォロワー数76万のSNSのスターでありパワーブロガー。
運動神経抜群、成績優秀、楽器もできるし、絵もうまい多芸多才なIQ162の天才少女。
天使のような顔をしているが、悪魔のような性格を持つソシオパスだった。
イソはイソに密かに思いを寄せるチャン・グンスといつもつるんでいる。
ある日、イソはトラブルを起こしたクラスメイトの母ともトラブルになり、その母親をビンタ。
偶然居合わせたセロイが止めに入る。
グンウォンはチャンガの常務になったが、相変わらず父からは全く認めてもらえない。
梨泰院の店を3か月も赤字にしたため、チャン会長はグンウォンを激しく叱責した後、担当をスアに変更する。
セロイの店「タンバム(甘い夜)」は、元ヤクザのチェ・スングォンと、料理を担当するマ・ヒョニと3人で切り盛りしているが、客足は全く伸びない。
セロイは宣伝のため、着ぐるみを着てチラシ配りをする。
バイクの後ろにイソを乗せて運転していたグンスは、飛び出してきた子どもを避けようと急ブレーキをかけ、そのはずみでイソがバイクから投げ出される。
チラシ配りをしていたセロイが抱き留め、イソは命拾いをするが、セロイはそのまま気絶。
病院に運ばれるが、倒れたのは過労が原因だった。
古典的な方法で宣伝しているセロイに、イソはオンライン広告やSNSやブログを使うことを勧める。
謝るグンスにセロイは「申し訳ないと思うなら、店に来て」とチラシを渡す。
グンスとイソは先輩とクラブに行き、帰りにチャンガの店へ行く。
まだ高校生のイソが偽のIDカードを出すも、スアがそれを見抜き、3人は店から追い出される。
イソが「タンバム」を見つけ、3人はこの店へ。
セロイはスングォンに年齢確認を任せ、ほかの店の偵察に行く。
スングォンはイソのIDカードが偽物だと気づきながら、貴重な来店客を返したくないという思いから、黙認してしまう。
セロイはスアに会い、一緒に店まで戻ってくる。
スアは店内にいるイソに気づき、セロイと別れたあと、警察に通報すべく携帯電話を取り出す。
イソたちといた先輩が酔ってスングォンに暴言を吐き、セロイたちと殴り合いの喧嘩になる。
そこへ警察官がやってきて、未成年がいるとの通報があったと言う。
2か月の営業停止となってしまったセロイの店。
グンスは自分たちが悪いのにと刑事に食ってかかる。
セロイは、
「責任をとれないから未成年なんだよ。坊や」
と言い、グンスの頭をなでる。
そこへグンスの身元引受人としてグンウォンがやってくる。
グンスはチャン会長の愛人の子ども、つまりグンウォンの義母弟だった。
セロイとの再会を面白がるグンウォン。
2人が知り合いだと知った刑事は、「常務のご友人なら便宜を図れます。」と言い、セロイを激怒させる。
誰よりも潔白であるべき警官になるのが夢だったが、一瞬怒りが爆発し前科者になって夢を諦めたことを語り、権力にへつらう刑事の言葉を激しく責めた。
合理的なイソは、グンウォンに助けてもらわないセロイが理解できない。
グンウォンは「俺のせいで刑務所に入り、退学になって、父親が死んだ。かわいそうに。」とあざ笑い、「殴れよ」と頭を突き出す。
セロイは拳を握りしめながら「9年間耐えてきた。あと6年は耐える」とグンウォンに言う。
「俺の計画は15年がかりだ。」
15年というのは、グンウォンの時効期限。
セロイはまだ諦めていなかった。
第4話
・20歳になったイソが梨泰院でナンパされた男とトラブルになり、偶然会ったセロイに助けられる。 ・未成年がいると通報したのは自分だとスアがセロイに言う。 ・イソはセロイを好きになり、酔いつぶれたセロイにキス。タンバムで働きたいと申し出る。
グンスは、営業停止を食らっても怒りもしないセロイを出来た人だと褒める。
イソは同意しなかったが、学校に提出する反省文の用紙にセロイの似顔絵を描いていた。
スングォンは自分のせいで営業停止になったことで自分を責め続ける。
彼は8年前、刑務所で出会ったセロイが誰とも群れずに本ばかり読んでいるのを見て「勉強しても無意味だ」とあざ笑った日のことを思い出す。
セロイは、凛とした態度でこう反論した。
「貧しさや学のなさや前科持ちを言い訳に、
最初から諦めてどうするんだ」
「自分の価値を自分で下げて安売りするバカめ」
スングォンは「説教かよ」とセロイに殴りかかった。
出所後、スングォンはヤクザとして生きていたが、ある日この店でセロイと再会。
夢を叶えたセロイの今日までの努力を想像し、自分の人生を恥じたスングォンは、まともに生きる道を選び、セロイと共にここで働くことに決めたのだ。
年が明け、20歳になったイソは、堂々とお酒が飲めるようになり、友達と梨泰院へ。
ナンパしてきた男と飲むだけ飲んで帰ろうとしたイソに、男が激怒して追いかけてくる。
生意気な態度のイソは男に殴られ、ビルの男性トイレに逃げ込んだ。
そこにはスアと飲んでいたセロイがいて、イソを助けてくれる。
待たせていたスアと合流。
スアはイソを見て、あのときの未成年だと気づく。
イソを知っている様子のスアを見て、「知り合いか?」と聞くセロイ。
イソは助けてもらったお礼に宣伝方法を教えると言い、2人を無理やりカフェに誘う。
2人の関係を友達だとイソに言いながらも、スアは「セロイは私が好きなの。もう10年よね」とイソを牽制。
コーヒーを受け取りにセロイが席を立つと、イソにセロイが好きなのかと聞き、「営業停止を食らわせてセロイに悪いと思わないの?」と言ってきた。
イソは、なぜ自分のせいだと知っているのか不審に思い、「まさかあなたがチクったの?」と聞くと、スアは言葉を失う。
イソは「10年も思ってくれてる人を裏切るなんてすごい人だわ」と嫌味たっぷりにスアを反撃する。
戻ってきたセロイに、スアは警察にチクったのは自分だと白状し、まだ私が好きかと聞く。
セロイは「うん」と答える。
スアが帰り、イソは宣伝方法を教えるという口実でセロイを飲みに誘う。
店が繁盛しない理由をあれこれ指摘するイソに、セロイは感心し、「すごいな」と頭をなでる。
「タンバル(甘い夜)」という名前がよくないと言うイソに、セロイはなぜこの名前をつけたかを語る。
「俺の人生はとても苦い。
夜もよく眠れない。
ただ少しでいいから、苦い夜を、俺の人生を甘くしたかった。」
イソははっきりとセロイが好きだと気づく。
「彼の苦い夜が甘くなりますように。彼の人生を甘くしてあげたい」そう心の中でつぶやきながら、酔いつぶれたセロイにキスをする。
後日、セロイの店を訪れたイソは満面の笑顔でこう言った。
「ここで働かせてください。
夢を叶えて差し上げます。」
第5話
・愛人の子として誰からも愛されずに育ったグンスは、初めて信頼できると思えたセロイの店を営業停止にさせてしまった借りを返そうと、タンバムで働くことにする。 ・イソもマネージャーとして働くことになり、彼女のプロデュースで新しく生まれ変わったタンバムは、営業再開後から大繁盛。 ・料理担当のヒョニがトランスジェンダーだとカミングアウトする。 ・料理が下手でトランスジェンダーのヒョニをクビにすべきだとイソがセロイに訴えるが、セロイはヒョニに給料を2倍出し、2倍努力するよう命じる。 ・ヒョニは何度も何度も料理を作り続け、ついにイソが認める美味しい料理を作れるようになる。
セロイは、グンスを雇うことにしたからイソは雇えないと告げる。
チャン家の庶子であるグンスは、幼いころから兄グンウォンに殴られ、父からも母からも愛されず、どこにも居場所を見つけられずに生きてきた。
父は弱者が生き残る道は、強者に寄生することだと教えたが、グンスはそれを拒否し、家を出て、誰の力も借りずに1人で暮らしていた。
グンスはセロイと出会い、生まれて初めて頼れる大人に出会ったと感じ、営業停止にしてしまった借りを返すべく、この店で働くことを決めたのだった。
セロイは、スングォンとヒョニにグンスを雇うことにしたと紹介する。
イソはどうしてもマネージャーをやりたいと粘り、お通しの出し方からメニュー、照明、料理の見た目や味、テーブルの配置や店の演出に至るまで助言し、セロイにとって必要な人間だとアピールする。
セロイは4人までしか雇えないし、イソのためにほかの誰かをクビにはできないと答えるが、イソがそこまでこの店にこだわる理由を聞くと、「この人になら人生を懸けられるという勘です」と言われ、結局イソの採用を決める。
営業停止が明け、見違えるほどおしゃれに生まれ変わった「タンバム」は、イソのSNS効果で行列ができるほどの大繁盛。
過去最高の売上を記録するが、イソは客のリピート率を上げるには料理に問題があると思っていた。
チャン会長がグンウォンに政略結婚をさせようと見合いを強要する。
高校生のころからスアに思いを寄せているグンウォン。
チャン会長は、スアにその気があるなら反対しないなどとスアを厚遇する言葉をかけながら、自分の味方だと行動で示すようにと圧力をかける。
チャン会長は、見事に復活したセロイの店が目障りで仕方なく、スアにこの店を潰すよう暗示しているのだ。
ヒョニが休みの日、セロイが料理を担当したが、まかないを食べたグンスたちはあまりの美味しさに驚く。
ヒョニは料理の勉強をした人間ではなく、かつてセロイと工場で一緒に働いていたことがあり、セロイはヒョニが作ってくれたお弁当が美味しかったという理由で、店の料理長にしたのだという。
仕事帰りにイソとグンスがクラブへ行こうと話しているのを聞き、行ったことのないスングォンも便乗することに。
イソから女性の口説き方を教わったスングォンは、それを鵜呑みにし、狙いを定めた女性に声をかけた。
驚いたことに、振り向いた女性はなんとヒョニ。
ヒョニはトランスジェンダーだと告白する。
料理へのクレームが一向に減らないことに、イソが腹を立て、ヒョニに「ろくに料理もできないのになぜいるの?」などと暴言を吐く。
閉店後、イソはセロイにヒョニを辞めさせるべきだと訴える。
料理は下手だし、トランスジェンダーだと知られたら嫌がる客がいるはずだ、と。
セロイがヒョニを呼ぶ。
「俺はタンバムを大きくしたい。
現時点の最大の問題はおまえの料理だ。
このままじゃダメなのは分かるだろう?」
そう言い、ヒョニに今月分の給料袋を手渡す。
「今までお世話になりました」とヒョニが小さな声でつぶやくと、セロイが続けた。
「2倍入れた。
この店が好きなら、その分2倍努力しろ。」
当然クビにするのだと思っていたスングォンもグンスも、そしてヒョニ自身も驚いたように顔を上げてセロイを見た。
セロイは、ヒョニを大事な仲間だと言い、さらにこう付け加えた。
「トランスジェンダーだから働けない、そう思うヤツは言え。
それが誰であれ、俺は切る。」
セロイはイソに、ヒョニの料理を食べて、正直な意見を言い続けるよう頼む。
ヒョニはイソのダメ出しに負けず、何度も何度も料理を作り続け、ようやく「本当においしい」と言わせるまでに上達した。
ある日、イソは高校時代トラブルのあったクラスメイトに絡まれ、未成年がいると警察に通報したのが彼女だったことを知る。
なぜスアは嘘をついたのかとイソはその意図をはかりかねた。
店の仲間たちと飲みに行こうとしていたセロイが、酔ったスアに出くわす。
セロイの敵であるチャン会長の言いなりになっているスアだったが、自分が一番大事だし、一番不憫だから、セロイには悪いと思ってないと言う。
その一方で、それを責めることなく、「苦しむな。おまえが何をしようが俺は揺るがない」とすべて受け止めてくれるセロイに苛立っていた。
暴言を吐きながらも、「本当はあんたはまばゆいほど輝いてる」と心の中でつぶやきながら、スアはセロイにキスしようとしたが、2人の唇が重なる瞬間、イソがそれを阻止。
彼女は「同意のないキスは強制わいせつ罪です」と言い、スアの口をがっちり押さえつけた。
第6話
・児童養護施設で育ったスアは、同情されることを嫌い、誰にも愛されないかわいそうな自分を、自分だけは大事にしようと決めて生きてきた。とはいえ、10年も自分を好きでいてくれるセロイと、セロイの敵であるチャン会長との間で苦しみ始める。 ・セロイはタンバムのフランチャイズ化、外食業界のトップになることが目標だと宣言。 ・タンバムで新しいバイトを雇うことになり、自分を韓国人だと言いはるギニアから父と祖母を探しに来たキム・トニーが採用される。 ・チャン会長は、セロイのことを10年間で成し遂げたのが店1軒では何の脅威にもならないと息子に言う。 ・実は父の死亡保険金等を資産運用しつつ、すでに19億ウォンもの大金をチャンガに投資していたセロイ。 ・セロイと組んでいる有能なファンドマネージャーは、高校時代グンウォンにいじめられていたイ・ホジンだった。 ・セロイがスアにいつかチャンガから解き放ってやると言う。 ・株主名簿にセロイの名前を見つけたチャン会長が、タンバムへやってくる。
スアは幼いころ、母に児童養護施設に連れてこられたが、母はそれきり二度とスアを引き取りにこないままだった。
同情されることを嫌い、誰にも愛されないかわいそうな自分を、自分だけは大事にしようと決めて生きてきた。
そうやって生きながらも、セロイがいっそ自分を罵ってくれたら楽になるのにと思い苦しんでいた。
キスをイソに阻止されたスアは、セロイたちの飲み会に便乗。
セロイは店の仲間たちの前で、「俺の目標はタンバムのフランチャイズ化だ」と宣言し、みんなを驚かせるが、本気のセロイに、仲間たちも一緒に頑張っていく覚悟を決めた。
トイレでスアに会ったイソは、なぜチクったと嘘をついたのかと聞く。
スアは「セロイを好きでもないなら、ほっといて」と答えるが、イソはすかさず「ものすごく好きです」と宣言。
自分がソシオパスであることも明かし、欲しいものは必ず手に入れるし、邪魔者がいたら、何をしてでも叩き潰すと言うと、スアも負けずに「かわいそうに、セロイは私が好きなの」とイソを牽制する。
チャン会長の家族写真に映るグンスに気づいたスアが、セロイの監視のために送り込んだのかと会長に聞く。
チャン会長はグンスがセロイの店で働いていることを知らず、面白くない。
お見合いから帰ってきたグンウォンも同席させ、セロイの店についてスアから話を聞く。
スアは、店が繁盛している理由はイソだと言い、彼女がいかに優秀か説明する。
一方で、20歳のイソをマネージャーにしたセロイの見る目も評価し、目標を立てたら、遅くても着実に前進すると伝え、彼の目標がタンバムのフランチャイズ化であることも報告した。
バカじゃないのかと嘲笑するグンウォン。
イソが合格した大学に行かず、タンバムで働いていることが母にバレ、家を追い出される。
泣いて反対する母に、イソは「愛も成功も手に入れるわ。思ってる以上に私は優秀よ」と理解を求めつつ、家を出た。
ジョギングしていたセロイに会ったイソは、母の望む「いい大学と会社に入り、家柄のいい男と結婚する」という生き方ができず、母を泣かせたことを伝える。
セロイはイソの生き方に反対しないと言う。
「自分の人生は自分で決めろ」と言うのだろうと思ったイソだったが、セロイはそうじゃないと答えた。
「おまえが必要だから。
いい会社に就職させることがお母さんの望みなら、いつかタンバムは最高の就職先になると思う。」
うまく励ましてやれず、もどかしそうにしているセロイを見ながら、イソは「どんな言葉よりも慰めになりました」と答える。
セロイは、外食業界でトップになるつもりだとイソに誓った。
タンバムは人手が足りなくなり、バイトを募集することになる。
たくさんの人が面接に来たが、イソのお眼鏡にかなう人物はなかなか現れない。
そこへキム・トニーと名乗るギニアからやってきた自称「韓国人」の男が現れ、英語ができる人が必要だからと採用を決める。
チャン会長とグンウォンが食事をしている。
会長はセロイのことを、目標を持ちながら10年間で成し遂げたのが、店1軒では何の脅威にもならないと言い、スアが本当に味方かどうかを判断するための踏み絵でしかないとも言った。
優秀なスアを妻にできるなら、見合いはしなくていいと言われ、グンウォンは大喜び。
イソが苦労して「最強の居酒屋」という料理対決番組への出演を取り付けてきた。
が、セロイが打ち合わせにいくと、そこにグンウォンの姿が。
グンウォンは、セロイにスアとの関係を聞き、自分はスアが好きなことや、父が結婚を許可したこと、父がセロイを何の脅威にもならないと言ってたことなどを伝え、「分相応に生きろ」と捨て台詞を吐いて帰っていく。
後日、テレビ局からキャンセルの電話が入る。
テレビ局で何があったのかイソが聞いても、セロイは答えない。
ばったり会ったスアが「テレビ局の件だけど……」と言いかけると、「いいんだ。また次がある」と笑うセロイ。
イソはスアが本当はチクってないと知りながら言わないのはフェアじゃないと感じ、それをセロイに教える。
セロイはイソを残し、スアを追いかけ走っていった。
セロイは、バスを待つスアに「なぜ嘘をついたんだ?」と聞き、「会長はあんたを狙ってる。私はチャンガの……」と言いかけたスアの言葉を遮り、手を取って謝った。
「ごめん。身勝手だった。
チャンガと俺の板挟みだろ。
苦しめてごめん。」
「辛いだろうけど、少しだけ辛抱してくれ。
もう苦しめたくない。
チャンガは俺が始末する。
あの会社から解き放ってやる。」
セロイがイ・ホジンに電話し、ヘッジファンドに投資した資金が幾らになるか聞くと、ホジンはチャンガに投資してある分も含め19億ウォンになると答える。
セロイはすべてチャンガに投資するよう指示した。
投資ディーラーのホジンは、セロイが転校先の高校でグンウォンを殴るきっかけとなった、グンウォンにいじめられていた生徒だった。
株主名簿にセロイの名前を見つけた秘書が、それをチャン会長に報告する。
19億ウォンもの多額の投資をしていることを知り、チャン会長は名簿を床に叩きつけ、大声で笑い出した。
タンバムにチャン会長がやってきた。
セロイが「タンバムへようこそ」と頭を下げると、チャン会長は「君に会いたかった」と答えた。
第7話
・チャン会長はタンバムで料理を食べるが、チャンガに勝るものではないと評価。敵にはならないからおとなしく生きろと言うが、セロイは「あんたが唯一できることは、土下座して罪を償うことだ」と答える。 ・セロイとホジンは、チャン会長とグンウォンを失脚させるため、チャンガのカン専務と手を組みたいと思っていた。専務はチャン会長をタンバムに来させるというミッションをセロイに与え、クリアしたことで3人は手を組むことに。 ・イソはグンスに「もし私にどうしようもないほど欲が出たら、チャンガを継いで」と言う。 ・セロイ父の事故の担当だったオ刑事は、権力に屈したことで刑事を辞めていたが、今もセロイはグンウォンのことを証言してもらおうと彼の説得を続けている。 ・タンバムのビルオーナーが変わり、新しいオーナーはあと残り半年の契約が終わったら出ていくよう要求する。ビルを買い、セロイを追い出そうとしているのはチャン会長だった。
チャン会長はチゲと炒めもの、焼酎を注文する。
グンスが会長は濃い目の味が好きだと助言したが、セロイは絶対ほころびを見せたくないから、いつもどおりでと指示。
セロイは8年前、グンウォンのパワハラ騒動でチャンガの株が暴落した時、父の死亡保険金等を使って13億ウォンもの投資をし、今回新たに6億ウォンを追加した。
チャン会長がその理由を尋ね、セロイはただ儲けるためだと答える。
料理を食べた会長は、「チャンガを相手にするのは無理だ。幸いだと思え。君を敵だと思わないことを。おとなしく生きろ」と言い、席を立つ。
セロイが「では、正直に言います」と切り出した。
「ゆっくりでも僕は一歩ずつ進んでいて、ゴールはあんただ。
あんたが唯一できるのは、土下座して罪を償うこと。
僕がそうさせます。」
セロイはチャン会長がタンバムに来たことを、ホジンに知らせる。
ホジンは高校時代、グンウォンにいじめられ、地獄のような3年間を過ごしたが、それに耐え抜いて韓国大学に合格し、ある日刑務所のセロイに会いに来た。
ホジンはファンドマネージャーになると言う。
セロイは外食業界のトップに立ち、チャンガを潰すつもりだと言い、ホジンは、そのためには有能な資産運用の専門家がいないと無理だと答える。
2人はその日から同じ「復讐」という目的に向かうパートナーになった。
チャンガのカン・ミンジョン専務の父は、チャン会長とともにチャンガ創設メンバーで、チャンガの中でも支持者が多い。
ホジンはカン専務の資産を倍増させ、信用を得た後、セロイと3人で会う機会を作る。
セロイはカン専務の力になると言い、1%を超える株、20億相当を持ったら認めてほしいと訴える。
乗り気ではないカン専務だったが、まずはチャン会長をセロイの店に来させることをミッションにする。
カン専務は、チャン会長が気にする存在になったら、あなたに懸けるとセロイに言った。
ついにミッションをクリアしたセロイとカン専務は、チャン会長とグンウォンをチャンガから追い出すため手を組むことになる。
が、すぐにそれはチャン会長の耳にも入る。
会長は支持者の多いカン専務を常に監視させているのだ。
グンスが父に呼ばれ、チャンガにやってきた。
チャン会長はグンスにセロイの店を辞めて、留学するよう指示するが、それにグンスは反発する。
グンスはセロイを下に見る父に、「社長は想像以上に強い人です」と言う。
グンスがイソに「社長が好きか?」と聞く。
イソはグンスが自分を好きなことに気づいていた。
「社長を好きよ。
でもまだあきらめないで。
もし私にどうしようもないほど欲が出たら、チャンガを継いで。
……冗談よ。」
急用ができたと言い、出かけたセロイにイソがついていく。
長距離バスの中で、セロイは父のことやグンウォンのこと、復讐計画などすべてイソに話す。
遠出して訪ねたのは、当時父の事故の担当だった刑事。
グンウォンが犯人だと知りながら、権力に逆らえなかった彼は、刑事をやめて、食材の流通業者をしている。
セロイはオ元刑事に証言させたくて、もう何度も通っていたが、今回も良い返事はもらえず終い。
カン専務派の持株比率は、会長派にあと12%ほど足りないので、グンウォンが逮捕されれば、会長派の株主を奪えるのだが、話はつかなかった。
部屋の床に横になって休んでいたイソがセロイの膝に頭を乗せる。
セロイの腕に幾つもの傷を見つけたイソは、1人で苦労してきたセロイを思い涙が溢れてきた。
そして、この気持ちが愛だと気づく。
「二度と1人で苦しませたくない。
この人に手を出すやつらは、みな潰す」
帰りのバスの中、眠ってしまったイソが頭を窓にぶつけないよう、セロイは自分の肩にもたれさせる。
また問題が発生した。
タンバムの建物オーナーがここを売り、新しいオーナーが家賃を5%も上げるという。
しかも、あと半年の契約期間が満了したら出ていけと。
権利金を受け取れたとしても、引っ越せば赤字になるので、何とか説得しようと、セロイは新しいオーナーに電話した。
電話に出たのは、なんとチャン会長だった。
第8話
・チャン会長はセロイに土下座して謝れば、これ以上何も奪わないと言うが、セロイは「高校やビルから僕を追い出しただけ。あんたは僕から何一つ奪ってない」と答える。 ・イソから自分の家族がセロイに何をしたのか聞いたグンスは、父と兄に代わって謝る。また、タンバムを辞めて、チャンガに入ることを条件に、もうタンバムに手出ししないよう父に頼もうとする。 ・グンスを辞めさせたくないセロイと、グンスが辞めて店が続けられるなら大賛成だと言うイソとで口論となる。別のビルに移転しても、また会長はそのビルを買い、セロイを追い出すだろう。セロイはビルを買うと宣言。 ・セロイはチャンガに投資した中から10億を回収し、もうビルを奪われないよう自分自身がビルのオーナーになった。 ・チャン会長とグンウォンの前にイソが来客として現れる。
タンバムのビルを買ったのがチャン会長だと知り、セロイはチャン会長の元を訪れる。
会長はグンスがセロイを強い人だと言ったことが気に入らず、セロイをビルから追い出すことで、苦労して築いたものを一瞬で壊せる自分の強さを見せつけようとしたと言う。
そして、土下座して謝れば、これ以上何も奪わないとセロイに言った。
セロイは、「高校やビルから僕を追い出しただけ。あんたは僕から何一つ奪ってない」と答える。
「真の強さは、人から生まれます。
みんなの信頼が僕を強固にしてくれる。
人がいるから商売ができるのです。」
「悪縁を断ち切りたいなら、方法を教えてあげましょうか?
あんたがすべての罪を償い、土下座すればいい。」
グンスはイソからグンスの家族がセロイに何をしたのか聞かされ、落ち込む。
グンスの様子がおかしい理由は、真相を知ったせいだと聞いたセロイは、「おまえは関係ない」と言い、いつか知る日が来るのに、グンスにとって頼れる存在になれると思って、ここで働かせてしまったことを逆に謝った。
グンスは「僕の家族がした仕打ちを心から謝ります」と泣きながらセロイに頭を下げる。
セロイはそんなグンスを優しくハグした。
店のみんなでクラブへ行くことになるが、トニーがアフリカ系だということで入店拒否される。
どんなに父親が韓国人だから、自分も韓国人だと訴えても聞き入れてもらえず、落胆するトニー。
翌朝、セロイはクラブのシャッターに「人種差別」「国の恥さらしだ」とペンキで抗議の言葉を綴った。
グンスがイソに、店を辞めて、家に戻る代わりに社長を邪魔するなと父親に言うつもりだと言う。
イソはグンスの手を握り、「そうしてくれたら嬉しいわ」と喜び、グンスは「おまえってひどいよな」とつぶやく。
ホジンは店を畳んで、カン専務の支援に専念すべきだとセロイに助言するが、セロイは投資した10億を回収したいとカン専務に言う。
「店とは人なんです」と。
グンスが店を辞めるとセロイに切り出すが、セロイはおまえはかわいい弟だから辞めるなと取り合わない。
たまらずイソが、辞めるのを条件に父親と取引するつもりなのだと口を挟む。
グンスが辞めて店を続けさせてもらえるなら、当然賛成だと言うイソにセロイは腹を立て、胸の名札を掴んで投げ捨て、「おまえはマネージャー失格だ」と怒鳴った。
イソは情で動き、人に振り回されていては、フランチャイズ化も業界トップも無理だと、何億ウォン損すれば目が覚めるんですかと思いの丈をセロイにぶつけるが、セロイはこう続けた。
「俺が頭に来てるのは、味方のおまえのせいだ。
俺のためにすることが、俺の仲間を切ることなのか?」
ならば、現実的な代案をくださいと言うイソに、セロイは「ビルを買う」と宣言した。
スアは、セロイの味方になりたければ、彼を変えようとせず、一緒に歩む覚悟をすることだとイソに助言する。
そして、自分は理解できないから、セロイの反対側にいるのだと笑った。
イソはセロイを理解しようと心に決め、グンスに謝り、トニーには一緒に父親探しをすると申し出た。
セロイはイソに名札をつけてやり、「ありがとう」と頭をなでた。
セロイは、チャンガから回収した投資金で経理団にビルを買い、新しくタンバムをオープンさせる。
チラシ配りをしていると、通りかかったカネ貸しのおばあさんが、ここは毎年潰れるのにとつぶやく。
セロイはカン専務に謝るが、専務は今後も一緒に闘おうと言ってくれる。
チャン会長とグンウォンへの復讐が目標だが、そのあとに欲しいのは自由だとセロイは夢を語った。
チャン会長とグンウォンの前に来客が現れた。
なんとイソだった。
第9話
・チャン会長がイソを呼び、チャンガに来ないかと誘うが、イソは、セロイを潰すためじゃなく、本当に必要だと思ったら、また提案してくださいと答える。 ・タンバムを法人化することになり、社名は「梨泰院クラス」をイニシャル化した「株式会社IC」に決まる。 ・移転先の経理団では思うように客が入らないが、セロイは路地全体を再生させようと、ほかの店にも客が入るよう、アドバイスしたり、手伝ったりし始める。 ・セロイが改めてスアに告白する。 ・チャン会長はセロイを潰すため、タンバムの食材の専属契約者であるオ元刑事に契約を持ちかけ、タンバムとの契約を切るよう迫るが、彼はグンウォンのひき逃げ事件の担当刑事だったことを明かし、拒否する。 ・グンウォンがイソをチャンガにスカウトしに来る。セロイ父の事件のことを聞かれ、「事故だけど、やつの父親を車でひいた。即死だったが、身代わりを立てて終了」と口を滑らせ、イソはそれを音声メモに録音する。
チャン会長のセミナーを聞きに行ったイソは、講演後、会長に「小さな1軒の居酒屋が今のチャンガに勝つことは可能でしょうか」と質問する。
会長は「私が死ぬまでは決して不可能だ」と答える。
その後、会長はイソを部屋に呼び、2人で食事に出かける。
会長はイソにチャンガに来ないかと誘うが、セロイを潰すためだけの提案だと察知。
本当に私が必要だと思ったら、また提案してくださいと断った。
ホジンの助言で、セロイはタンバムを法人にすると店の仲間たちに宣言する。
会社名を何にするか意見を出し合い、スングォンが「梨泰院クラス」という名前を提案。
ほかのメンバーはダサいとか幼稚だと嫌がったが、セロイが気に入ったため、イニシャルで「株式会社IC」と名付けることに決まる。
オ元刑事が娘のヘウォンと店に来た。
元刑事はセロイに話があったが、切り出そうとした矢先にヘウォンが店からいなくなったことに気づき、探しにいく。
ヘウォンは迷子になり、通りかかったカン専務に携帯を借りる。
父を待っている間にヘウォンとカン専務は仲良しになるが、その後、誰かが物陰から写真を撮っていることに気づいた元刑事は、不審な男を追いかけカメラを奪う。
カメラにはカン専務の写真ばかりがあり、専務は尾行されていたことを知る。
専務とセロイはチャン会長の指示だろうと推測し、自分たちの計画もバレているのだと推測した。
オ元刑事は、話はまた今度と言い、何も言わずに帰っていった。
移転した経理団のタンバムは思うように客足が伸びない。
カネ貸しのおばあさんは、路地は常連が命だから難しい、早く出ていった方がいいと言うが、セロイは「通りを再生させます」と宣言。
隣近所の店のメニューや席の配置を工夫してやり、自ら慈善事業のように工具を持って作業して回る。
イソはそんな夢想家で理想主義者のセロイが理解できない。
グンスはセロイに、言いなりになるのは楽だが、それが仲間なのかと聞き、イソを納得させるべきだと言う。
セロイはスアと飲みに行き、グンスの言う通りだと反省。
スアはイソの存在が気になるようで、自分たちの関係についてセロイに聞く。
セロイは「おまえがどこの人間だろうが、俺たちの関係はおまえが決める」と答えるが、スアは「いつもその調子で告白もしない」とため息。
その言葉を聞き、「好きだ」と答えるセロイ。
バス停で言った「解き放ってやる」という言葉も、人生を懸けた告白だったと言う。
「私は金持ちが好き」と笑うスアに、セロイが「俺はビルのオーナーだぞ」とつぶやいた。
スアと2人だけで飲みに行ったことが面白くないイソが、セロイに「あの女と付き合うならここを辞めます」と宣言。
鈍感なセロイはなぜイソがスアを嫌うのか分からなかった。
オ元刑事がチャン会長に呼ばれ、タンバムとの専属契約を辞めて、チャンガと契約するよう持ちかけられる。
元刑事が断ると、チャン会長は態度を一変させ、「私を敵に回して得はない。子どものことを考えろ」と脅す。
元刑事は、グンウォンのひき逃げ事件の担当刑事だったことを告白し、娘に情けない背中を見せるのは一度で十分だと、悔しさで拳を握りしめながら言った。
父がイソをチャンガにスカウトしたがっていると秘書から聞かされたグンウォンは、自分がスカウトして手柄を立てようとする。
イソに会うためタンバムに来たグンウォンに、グンスは「イソに手を出すな」と忠告。
いつものようにグンスを殴ろうとしたが、グンスがその手を掴み、「僕を挑発するな。兄さんの座に欲が出るかも」と耳元でつぶやいた。
カフェでイソにスカウトの提案をするグンウォン。
イソはセロイの悪口を言い、言葉巧みにグンウォンの懐に入り、セロイが敵視する理由について聞く。
グンウォンは言葉を濁すが、イソはグンウォンのせいでセロイの父が死んだと警察で言っていたことに触れ、それが事実なら常務は法より上ってことだ、すごいとグンウォンを持ち上げ、なおも詳しく聞きたがる。
すると、グンウォンはこう答えた。
「簡単さ。
事故だけど、やつの父親を車でひいた。
即死だったが、身代わりを立てて終了。」
イソは、「今まで生きてきてこんなバカを見たの初めてよ」と言い、今の言葉を携帯電話で録音していたことを明かす。
「私は社長を死ぬほど愛してる。社長の頭の中は忌々しいチャンガのやつらのことばかりなの。だから、私が全員ぶっ潰してやる」
第10話
・イソが録音したグンウォンの自白が明るみになり、チャン会長は怒り狂う。 ・オ元刑事が、当時のひき逃げ事件の捜査に嘘があったことを自首する。 ・チャン会長はそれでもグンウォンを切り捨てないと確信し、カン専務は代表理事の解任議案を出したが、それはカン専務とセロイを出し抜くための会長の作戦で、株主総会直前に会長は、グンウォンが事故と隠蔽まで1人でやったという涙の記者会見を開く。 ・会長に切り捨てられたグンウォンは懲役7年の実刑を受ける。 ・解任案は否決され、カン専務は左遷されるが、セロイはまだ諦めないと宣言する。
イソはグンウォンの顔に熱いコーヒーをかけ、走って逃げたが、捕まり殴られる。
イソが大声で助けを求めると、店からたくさんの人が出てきてくれたが、グンウォンが現金をばらまき、人々はお金を拾い始めてしまう。
そこへセロイが駆けつけ、グンウォンを殴る。
イソは、ひき逃げ事件を自白した内容を録音したと、嬉々としてセロイに報告。
セロイはイソの顔の傷を見つけ、殴ったのはおまえかとグンウォンを殴ろうとするが、イソが止める。
そこへパトカーが到着し、グンウォンが連行される。
セロイはイソの頭をなで、「ごめん」と言いながら抱き締めた。
グンウォンが梨泰院で暴行事件を起こし、それが10年前のひき逃げ事件の自白を録音されたことが原因だったということがニュースで報道される。
録音もイソがSNSで公開した。
チャン会長は怒り狂い、グンウォンを殴りまくり、部屋から追い出す。
カン専務が会長に、グンウォンを切ってくださいと言いに行く。
「会社か息子か選んでください」と。
セロイはカン専務とホジンにイソを会わせる。
以前、家族の問題で株価が暴落し、同じことがまた起きた今、株主は会長の家族にチャンガを率いる資格はないと思っているはずだとイソが言う。
代表理事の解任議案を出すのは今だと思うが、下手に動くとリスクも大きいので、クリアすべき2つの条件を提案する。
1つめは、オ元刑事の自首。
グンウォンの立件のためには絶対に必要だった。
オ元刑事自身も、警察官を夢見る娘ヘウォンに恥ずかしくない生き方をしようと既に自首の覚悟は固まっていて、ついに娘に過去の罪を告白した。
セロイとカン専務がオ元刑事の家を訪れたとき、元刑事はいなくなった娘を探している最中。
ヘウォンは父の罪にショックを受け、家を飛び出したのだが、見つけたカン専務に「もっとかっこいいパパになろうと勇気を出して責任を取るのよ。パパを分かってあげて」と励まされる。
2つめは、会長の考えを把握すること。
息子を守るのか傍観しているのか、あるいは見捨てるのか。
見捨てれば、今までの苦労が水の泡だが、この計画は中止。
セロイはチャン会長なら見捨てると言い、ホジンは、無能な息子をいまだ後継者としているのだから見捨てないと主張する。
様子見だとカン専務が言う。
嫌疑不十分なので無罪になるだろうと弁護士が言い、グンウォンはほっとする。
チャン会長がスアと話をするのに、お茶を頼む。
スアはこんなときにカン専務まで裏切ったら危険なので、会長の手でグンウォンを切り捨てるよう苦言を呈する。
会長は飢えて幼くして死んだ兄弟たちを思い、家族を飢えさせずに十分食べさせたくてこの店を作ったと言い、過去に株価が暴落したときも半年で持ち直したし、それはチャンガがおいしいからだと説明する。
息子を切るなんて到底無理だし、俺がチャンガそのものだから、カン専務も俺を追い出せないと言っているのをお茶を出した女がこっそり聞いていて、カン専務に「会長は専務が裏切ると思っていません」とメールする。
お茶出しの女はカン専務のスパイだった。
会長の考えを把握し、セロイたちは代表理事の解任議案を出すことに踏み切った。
グンウォンがそれを知り、怒って会議室に入ってきたが、カン専務に「こんな無能を常務にしたのが悪い」と怒鳴られ、追い出される。
お家騒動の行方が気になるグンスを心配するグンウォンとヒョニ。
が、セロイは「会長は俺の敵だ。罪を償わせること、彼より成功することが目標だ。悪いが、お前が傷つかないよう気遣うことはできないし、したくもない」とはっきりグンスに告げた。
「ごめんなさい」と言い、店を飛び出したグンスは、あの日イソに言われた「もし私にどうしようもないほど欲が出たら、チャンガを継いで」という言葉を思い出し、走り出した。
これから出頭すると父に挨拶に来たグンウォンは、午後から行われる株主総会の心配をする。
父は「チャンガは俺の人生であり、この俺がチャンガそのものだ。誰も俺を追い出せない」と答え、出ていこうとするグンウォンに近寄り、「おまえは後継者だ。だから厳しくしてきた。父親失格だよな。自分の息子を抱き締めたこともなかった」と言いながら、グンウォンを抱き締めた。
株主総会まであと3時間というタイミングで、チャン会長が緊急記者会見を開いたことに気づいたセロイたち、そしてタンバムのイソたち。
会長は、数日前息子が10年前のひき逃げ事件は僕がやったと告白したこと、資産運用として渡してあったカネでほかの人を買収して自分の代わりに罪を償わせたと言うので調べたら本当だったと泣きながら説明していた。
自分の責任だ、愚かな父親にできるのは親の務めを果たすこと、罪は自分で償わせると泣いて頭を下げるチャン会長の会見を、検察庁に向かう車の中で見ていたグンウォンは驚き、車を止めさせて、チャンガに戻る。
会見を終えて出てきた父が、自分を見る冷たい目に、切り捨てられたことをはっきり自覚したグンウォンは涙を流す。
解任決議案は否決された。
完全に裏をかかれたカン専務。
チャン会長はお茶出しの女がカン専務のスパイだと気づいていて、わざとお茶を出させて、カン専務が裏切ると思ってないという話をしたのだ。
会長はカン専務を左遷する。
ホジンとセロイがカン専務に謝るが、専務は自分で決めたことよと笑い飛ばす。
セロイはまだ諦めないと宣言。
カン専務がセロイの腕に亡くなった父の形見の腕時計を見つけて、驚くべき話をした。
1997年の通貨危機でチャンガはもちろん国全体が危機に陥ったとき、「コチュジャンの豚肉炒め」が大ヒットし、これがチャンガを救ったのだと。
セロイが読んだ会長の自伝にも、それは会長自らが考案したと記されていたが、本当はこのタレとメニューを作ったのはパク部長で、会長がその功績を讃えて渡したのがこの腕時計なのだと言う。
カン専務はセロイに手を出させ、バトンタッチだと言い、手を重ねた。
グンウォンは懲役7年の実刑を受けることになる。
裁判所でセロイは会長に「会長は罪を償っていませんね。次はあんたの番です。」と言うと、会長もセロイを敵だと認めると言い、「君をぶっ潰してやる」と宣言した。
セロイは父のお墓にグンウォンのことを報告し、酒を飲みながら、まだ苦いとつぶやいた。
第11話
・チャン会長は、グンウォン名義の株を自分名義に変更させる。 ・グンウォンを後継者から外した会長のところへ、グンスがタンバムを辞めてやってきた。グンスは自分が後継者になるべきでは?と父に言う。スアが仕事を教えることになる。 ・ヒョニが性転換手術を終え、女性になる。 ・以前、チャンガの圧力で出演がキャンセルになったテレビ番組「最強の居酒屋」への出演依頼があり、ヒョニが出演。1回戦も2回戦もチャンガを抑え優勝する。 ・テレビ効果で一躍有名になったタンバムに、投資会社JMホールディングスのト代表がやってきて、フランチャイズ化の話を持ちかける。 ・1店舗ずつ丁寧に増やしたいセロイと、チャンスを生かして一気に増やしたいイソが対立するが、セロイがイソを信じる形で話を進めることに。 ・JMが50億ウォンの投資を決めると、それが呼び水となり、投資の申し出が殺到。100億ウォンを超える投資を受けることになる。 ・カネ貸しのおばあさんがトニーの祖母だったことが判明。父は既に亡くなっていた。 ・店の仲間たち、スア、グンスとの飲みの席で、イソはセロイに女として見たことは一度もないと言われ、傷つき店を飛び出す。追いかけてきたセロイに「好きです。愛してる」と告白し、「私じゃ絶対ダメですか?」と聞くが、セロイは「……うん。好きになるな」と答える。
以前、チャンガの圧力でキャンセルになった「最強の居酒屋」というテレビ番組からタンバムに出演依頼が来る。
グンスがタンバムを辞めるとセロイに言う。
変わるつもりだと言うグンスに、セロイが「事情は分からないが引き留められないな。頑張れ」と肩を叩いた。
スアがグンウォンの面会に来たが、それはグンウォン名義の株を会長名義に変更するための契約書にサインをさせるためだった。
グンスがチャン会長にチャンガの経営を学びたいと申し出る。
「いつか僕が継ぐべきでは?生涯を懸けたチャンガを赤の他人に任せられますか?」と言うグンス。
会長はスアにグンスに仕事を教えてやれと頼む。
休暇中、ヒョニは性転換の手術を終え、完全に女性になってタンバムに戻ってきた。
カネ貸しのおばあさんが厳しい取り立てをしているのを見たトニーは胸を痛め、イガイのスープにうっかりカレー粉を入れてしまう。
これが想像外に美味しくて、「最強の居酒屋」の1回戦でヒョニはこのスープを作り、見事1位になる。
チャンガを押さえて1位となったことで、タンバムは一躍有名になる。
ある日、JMホールディングスのト代表が訪ねてきて、フランチャイズに関心があるという話をする。
セロイがこの機会にタンバムをブランド化しようと言うと、イソが既にマニュアル化しておいた資料を見せる。
感心し、「これですぐ支店を1つ出せるよ」と言うセロイに、イソが反発。
一気に何店舗も出すより1店舗ずつ丁寧に出す方が安全だと考えるセロイと、それではチャンガに追いつかないと主張するイソの口論がまた始まった。
セロイはトニーがあと3年韓国にいられるようビザ発給の書類を準備したり、トニー父を探すためのビラを貼ったりしていたが、イソはそんなことばかりして、投資の話を一向に進めないセロイに苛立っていた。
トニーがギニアから来たと知ったカネ貸しのおばあさんは、顔を曇らせる。
さらに、セロイが貼った貼り紙を見て、ショックを受ける。
セロイはJMについてホジンにもう少しよく調べてもらってから進めたいと思っていたが、私を信じてくださいとイソに言われ、投資の話を進める決断を下す。
JMのト代表がセロイの主張通り50億ウォンという大金を投資することが公になると、それが呼び水となり、次から次へと投資の申し出が殺到。
100億ウォンを超えるほどになった。
タンバムのフランチャイズ化の準備が進む中、カネ貸しのおばあさんがカネを貸した客とトラブルになり、ケガをし、居合わせたセロイたちが病院に運ぶ。
家族に連絡すると言うセロイに、おばあさんはかつて母親の望み通りに生きたやさしい息子がいたと語り始める。
その息子がギニア人の女と結婚したと知り、生涯でたった1度の望みを反対してしまったと泣いた。
なんとその息子こそがトニーの父だったが、既に交通事故で亡くなったと言う。
唇を震わせるトニーにおばあさんは「ごめんよトニー」と謝った。
「最強の居酒屋」の2回戦。
スアがコネを使い、本番前に課題の情報を聞き出したのにも関わらず、2回戦もヒョニが優勝する。
お祝いの飲み会にスアとグンスも参加することになる。
みんなで真実ゲームをする。
セロイが答える番になり、スングォンがスアとの関係を聞くと、セロイは「俺は好きだ」と答える。
続けてグンスが「一度でもイソを女として見たことは?」と聞くと、セロイは「一度もない。イソは妹であり、パートナーだ」と答えた。
分かってたとはいえ、涙がこぼれ、イソは席を立った。
ヒョニがセロイに「傷ついたから連れ戻して」と言うと、グンスは「その気がないなら行っちゃダメだ」と言う。
「大事ならほっとかないで」とヒョニが言い、結局セロイはイソを追いかけた。
イソは2年計画をグンスに邪魔されたので、今告白するというプランBに変更することにした。
追いかけてきたセロイに、イソは「好きです。愛してます」と告げる。
グンスが成功したら付き合うと言ったのは、グンスを利用して社長を助けたかっただけだし、それが悪いことだと分かるけど、そういうことをするのが私なのだと懸命に伝える。
「グンスじゃなく、今の私を見てほしいんです」とイソは言ったが、セロイは仕事や年の差を理由に口ごもる。
言い訳はずるいとイソ。
「私じゃ絶対ダメですか?」
「……うん。好きになるな」
流れる涙を拭い、イソはセロイに背中を向けて走っていった。
イソはセロイとの今日までの日々を思い出し、たまらず道の途中にしゃがみこんで泣いた。
第12話
・「最強の居酒屋」で2度も1位を取れなかったことが許せないチャン会長は、決勝で1位を逃したら、おまえにチャンガは継がせないとグンスに言う。グンスは権限を一任してほしいと訴え、許可される。 ・タンバムブランドがオープンする日、JMが50億の投資を取り下げ、ほかの投資家たちも追随して投資をやめ、加盟店の人たちが大騒ぎ。 ・JMのト代表を使い、セロイを陥れたのはチャン会長だった。 ・セロイは怒声を上げる加盟店の人たちに「商売の基本は信頼なんです。我々ICは、加盟店の皆様の信頼も大事なお金も必ず守ってみせます。」と宣言。 ・多額の負債を抱えたセロイにスアは、チャンガへの復讐も憎しみも全部捨てて、私と一緒に幸せになろうと必死に訴えるが、セロイは、フランチャイズ化を急がせた自分のせいだと謝罪の電話をかけてきたイソに「俺はこの程度で潰れない。幸せはそのあとだ」と答える。スアは、イソへの言葉が自分に向けられたものだと理解する。 ・新たな投資家を探す中で、トニー祖母が候補に上がり、紆余曲折あったが、結局セロイは投資を依頼する。「最強の居酒屋」決勝戦で優勝したら投資してくれることになる。 ・決勝戦の本番直前、ヒョニがトランスジェンダーだとネットで暴露されたが、それはグンスの仕業だった。 ・陰口を叩かれ、一度はその場から逃げたヒョニだったが、セロイたちの優しさに後押しされ、堂々とした足取りで会場に現れる。
イソがタンバムに戻り、1人でお酒飲んでいると、ヒョニがやってきた。
1人でいたいと言うイソを無視し、そばにいるヒョニは、近すぎると見えないものだから、少し離れてみろとアドバイスする。
「最強の居酒屋」でまたしてもタンバムに負けて2位になったことが許せないチャン会長に、スアとグンスが謝る。
会長は次の決勝で1位を逃したら、おまえにチャンガは継がせないとグンスに言う。
グンスは権限を一任してほしいと訴え、許可される。
イソはヒョニに言われたように、少し休みがほしいとセロイに申し出る。
いよいよタンバムブランドがオープンするという日、ホジンが血相を変えてセロイのところに来た。
JMが50億の投資を撤回したのだ。
リード投資家が抜けたことにより、フォロー投資家たちが次々に投資を取りやめ、オープン記念の会場は加盟店たちが詰めかけ大騒ぎになる。
始まる前からすでに5億以上の赤字になってしまったセロイ。
チャン会長の元にト代表が訪れる。
すべて会長の差し金だったのだ。
会長は以前セロイを強い人だと言っていたグンスに、強い自分を見せつけ、満足気だったが、グンスは父をすごいと言いながらも、「この程度で潰れる人を敵と認めたんですか?違いますよね」と聞いた。
怒声が飛び交う会場にスアがチャン会長からの届け物を持ってやってきた。
会長が送ったのは「安分知足」と書かれた植木鉢。
高望みせず満足することという意味の言葉だった。
セロイが大騒ぎする加盟店の人たちに怒鳴る。
「投資家が手を引いたから何だ?
店が潰れましたか?
JMが投資したという記事を読んだだけで契約したんですか?
あなたたちはここへ来て、味を確かめた。
全国一になった味に惚れて契約したんだ。
何が変わった?味ですか?
嫌ならやめればいい。」
「商売の基本は信頼なんです。
我々ICは、加盟店の皆様の信頼も大事なお金も必ず守ってみせます。」
セロイは投資金が入らなくても、約束した支援と日程を守ると宣言し、その強い気迫に騒いでいた人たちは黙り込んだ。
スアはセロイに「お金もないのにどうする気?」と聞くと、セロイはビルを担保にしてカネを借りると答える。
スアはまたひどい目に遭って傷つくからもうここでやめてとセロイに懇願。
私たちの関係は私が決めるのなら、もうチャンガへの復讐も憎しみも全部捨てて、私と一緒に幸せになろうと必死に訴える。
そこへイソから電話。
イソは空港にいたが、この状況をネットで知り、戻ってきたのだ。
電話口で謝るイソにセロイは、「決めたのは俺だ。俺を信じろ。俺はこの程度で潰れない。幸せはそのあとだ」と、スアの顔を見ながら言う。
スアは泣き崩れた。
イソは休みを返上し、セロイ、ホジンとともに投資家探しに加わり、リストの中にトニー祖母の名前を見つける。
トニー祖母は、チャン会長が小さな屋台を始めたころから会長を知っていて、チャンガにも投資している人物だった。
トニー祖母はチャン会長に、もうセロイに手出しをするのはやめてほしいと直訴し行くが、無理だと断られる。
イソはセロイに気持ちを整理したかと聞かれ、「ものすごく好きです。好きでたまらない。好きになってもらわなくて構わないから、好きになるなとは言わないでください」と答える。
カン専務がトニー祖母をタンバムに連れてくる。
専務にとっても若いころからの知り合いだった。
トニー祖母はセロイに投資するつもりなのに、セロイはトニーを利用したくないと投資を頼まない。
イソもカン専務もお膳立てしているのに、頑固なセロイにトニー祖母も「社員が苦労してるのに、代表はプライドが大事だなんて甲斐性なしだね」と怒って席を立つ。
専務も「代価も払わず信念を貫ける?笑わせないで。自由はただではない」とセロイに説教する。
グンスは「最強の居酒屋」で1位になるための対策を講じる。
人気のあるヒョニに対し、使いたくない切り札があるとスアに告げた。
チャンガの前でセロイがスアを待っていたが、それに気づいたスアはセロイを避ける。
結局見つかり、一緒に飲むことに。
スアは、幸せは復讐のあとだとイソに言っているのを聞き、それは自分を振ったのだと理解していた。
セロイが苦労ばかりさせている社員たちのことを思い、自分を嘆くと、スアは「みんなはあんたと働きたいのよ」と励ました。
タンバムに戻ると、疲れ切ってその場で寝ているスングォンとヒョニの姿が。
イソも一日中投資家を探していたらしい。
セロイはトニー祖母の言葉を思い出し、覚悟を決めてトニーに電話すると、祖母が別荘の済州島に行き、イソが会いに行ったことを聞かされる。
イソに電話をすると、そばにトニー祖母がいたので、セロイは「投資してください。損をさせないよう頑張ります」とお願いした。
トニー祖母は、セロイの街全体を見る洞察力が気に入ったのだと言い、テレビの料理対決で優勝したら投資すると約束してくれた。
「最強の居酒屋」の決勝戦の日、セロイはテレビ局でヒョニに投資の話をし、タンバムの未来はおまえにかかってると言う。
そこへスングォンが慌ててやってきて、ヒョニがトランスジェンダーだという記事がネットに出回っていることを2人に知らせる。
ひそひそ陰口を叩くまわりの人たちの態度に、ヒョニはその場から逃げ出してしまう。
1人で隠れていたヒョニを見つけたセロイは、ヒョニの手を取り、優しく「いいんだよ、いいんだ」と言う。
「おまえは俺の知りうる中で一番勇敢だ。
誰が何と言おうと、一番勇敢できれいな女だ。」
セロイは落ち着いたら店に戻ろうと言うが、ヒョニは首を振る。
「知っての通り、勇敢だ。
タンバムの代表だし逃げません。
味で納得させてやります。」
セロイはそんなヒョニに、
「好奇の目に耐えてまですることはない。
おまえはおまえだから、他人を納得させなくていい。
大丈夫だ。」
と言うと、ヒョニはセロイの胸で大声を上げて泣いた。
セロイはタンバム代表として自分が出ると言い、準備を始める。
ヒョニに済州島からイソが電話をかける。
今朝、「私はダイヤだ」という詩集を読んで、ヒョニを思い出したと言うイソはその詩を電話口で読み上げた。
ヒョニが堂々とした足取りで会場に入ってきた。
第13話
・「最後の居酒屋」の決勝戦で、見事ヒョニが優勝。トニー祖母から投資を受けられることになる。 ・ヒョニのトランスジェンダーを暴露したのがグンスだと知ったイソがグンスにビンタ。グンスは「どうしようもなく欲が出たらチャンガを継げ」とおまえに言われたと反論。「冗談よとも言った」と言うイソに、グンスは「ふざけるな」と怒鳴る。 ・次は全国展開だと誰もが思っていたが、セロイは中国から世界を目指すと宣言。100億を1000億台にしようと言う。 ・4年後の2020年、ICはさらに大きな会社に成長。 ・アメリカから帰国したグンスは、チャンガの後継者として活躍。 ・その矢先、チャン会長が倒れ、末期のがんに冒され、余命半年だと宣告される。 ・グンウォンが出所する。 ・チャン会長の余命が残り少ないことを知ったセロイは、「そんなにあっけなく死ぬのは卑怯です。まだ死ぬな」と会長に訴える。
「最強の居酒屋」の番組スタッフも、ヒョニがトランスジェンダーだと聞き、右往左往するが、いつも通りに行こうということで進行が始まる。
決勝戦はブラインドテスト、すなわち味だけで審査されることになる。
料理を作り終え、審査結果を待つ間、MCがヒョニに今の心境を尋ねると、ヒョニは個人的なことが不本意ながら公になったと言い、「私はトランスジェンダーです」とカメラに向かいはっきりと公言した。
そして、セロイに言われたあの言葉を口にする。
「私が私であることに他人の理解は不要です。」
トランスジェンダーだと公言することが不利になるのではないかとも思われたが、MCは決勝戦の優勝者としてヒョニの名前を呼んだ。
タンバムのスタッフ一同が大喜びし、そこにいた全員が惜しみない拍手を送った。
またしても1位を取れなかったことでチャン会長は怒り心頭だったが、グンスがヒョニのプライベートを暴いたことは評価した。
スアは会長からグンスが後を継ぐ器かどうか聞かれ、「会長と似てますね」と答える。
チャンガにやってきたイソを見つけ、グンスは嬉しそうに見つめる。
が、イソはグンスにビンタ。
ヒョニのことで怒っているイソに、グンスは「競争に勝つためにした」と悪びれずに言った。
イソが「らしくないよ。お人好しでいて」と言うと、「どうしようもなく欲が出たらチャンガを継げ」とおまえに言われたと反論。
「冗談よとも言った」と言うイソに、グンスは「ふざけるな」と怒鳴る。
「諦めてばかりの僕が、初めて自分で決意した。
おまえの一言にすべて懸けたんだぞ。
なのに、あんまりだ。」
イソは「あんたをダメにしたくない」と言い、セロイの話をしかけたが、それを聞き、グンスはさらに怒りを爆発させる。
「社長の話はうんざりだ。
僕は止まれない。
おまえがどうしようもなく好きだ。」
イソは「悪いけど、受け入れられない。ごめん」と答えた。
ヒョニが優勝し、トニー祖母は約束通り、投資をしてくれることになる。
チャン会長が会議にグンスを連れていき、後継者として考えてると理事たちに紹介する。
会社の組織を整え、全店舗を管理しても70億ウォン残るとホジンが言う。
「次は全国展開ですね」とイソが言うが、セロイは1億をためるのにはすごく苦労したが、1億を数十億にするのは簡単だったという話をし始める。
そして、中国でエキスポがあるという記事を見せ、こう言った。
「全国じゃなく、中国から世界へ。100億を1000億台にしよう。」
4年後、2020年。
ICはさらに大きな会社に成長し、スングォンとヒョニも本部長として会社経営に携わっている。
一方、グンスはチャンガのアメリカ支社から帰国。
早速、死にかけた通りの再生を提案し、チャン会長からも許可を得る。
チャン会長は顔色が悪く、体調が優れない。
食事もほとんど喉を通らない様子だ。
イソは相変わらずセロイが好きで、好きだという気持ちを絶えずアピールしているが、セロイは困った表情を浮かべるだけ。
欲しいネックレスをおねだりしてみたが、セロイはつれない態度。
ホジンが道でグンウォンとすれ違う。
出所したことを知らなかったホジンは過去のトラウマから一瞬身構えるが、思い切って声をかけると、彼はホジンのことなど覚えていなかった。
グンスがチャン会長に、区長との食事会に出席してほしいと頼みに来る。
秘書は会長の体調を気遣い、断ろうとするが、会長は行くと答える。
その直後、会長は倒れ、病院で検査すると、すい臓がんであることが発覚。
既にあちこちに転移していて、余命は6か月ほどであろうと宣告される。
入院しているチャン会長の病室に、グンウォンが現れた。
出所したが家にも帰らない息子に、会長は「謝ってほしいか?」と聞く。
4年ぶりに会う父からの冷たい言葉に、グンウォンはまたも傷つく。
そこへグンスが入ってきて、株価の下落を招かないよう出社してほしいとか、体調のいいうちに次期会長を決めるべきだなどと言い、グンウォンが激怒。
会長がそれを止めると、グンウォンは「まるで父さんのコピーだ」とつぶやき、会長は「だから、この座に就く資格があるんだ」と答える。
グンウォンは、「父さんの大事なチャンガを守ってあげます」と言い、病室を後にする。
スアとセロイが出かけようとしていたところにホジンから電話が入り、セロイはホジンの元へ。
残されたスアはイソに会い、一緒にお茶することになる。
相変わらずスアはイソを牽制し、イソもまた「いつ代表を手放してくれるかな」とストレートにセロイへの気持ちをアピールするが、スアがセロイを自分に奪われるのではないかと不安に感じていることにも気づいていた。
イソは「金持ちになってとか、私を苦しめるチャンガを潰せとか、お願いばかりね」と言い、「私なら金持ちには私がしてあげる。代表を苦しめるチャンガは私が潰す」と続けた。
ホジンに呼ばれたセロイは、グンウォンに会ったことと、カン専務と新たな計画を練ること、そしてチャン会長が余命宣告を受けたことを聞かされる。
セロイはチャン会長に電話し、「がんを患ったと聞いた。死ぬんですか?そんなにあっけなく死ぬのは卑怯です。まだ死ぬな」と告げる。
自分に生きていてほしいと願う唯一の人間がセロイだということに皮肉なものを感じながら、会長は「俺の最後の楽しみは君だ。長くは待てない。急ぐんだな」と答えた。
第14話
・チャン会長の余命がわずかなことを知り、一刻も早く会長を解任させたいセロイ。 ・チャンガの社外理事が不正で1人辞めさせられたので、後釜にイソを据えようと画策するが、連日のハードワークでイソが倒れてしまう。 ・グンスの策略でイソの社外理事選任議案は否決される。 ・スアがセロイに「まだ私が好き?」と聞くが、セロイは答えられない。 ・セロイはいつの間にかイソを好きになっている自分に気づき、急いで病院へ向かうが、イソはグンウォンが雇ったヤクザに拉致されていた。 ・イソを連れ戻しに行ったセロイが、猛スピードで向かってきた車にひかれる。
チャン会長が余命幾ばくもないことをイソやホジンも知る。
時期会長の選出があるはずだとホジンが言い、イソはグンスを擁立するだろうと答えるが、セロイはその前にまずは会長の解任だと言う。
カン専務とセロイたちは、ある社外理事が借名取引に関わっていることを掴み、その理事の解任を糸口に会長を追い詰めようと企む。
イソはその理事の後釜に自分がふさわしいと名乗り出る。
チャン会長は、セロイが仕掛けた理事の解任を自らの手で行い、代わりの理事はうちの支援者から擁立しようと言うグンスに、セロイも自分に有利な人間を推してくるだろうからフェアに行けと命じる。
誰もが認める優秀な人物ではあるが、年齢が若いことがネックのイソ。
自分の仕事だけでも家に帰る暇がないほど忙しいのに、さらにカン専務とともに株主を回り、イソの忙しさは極限状態だった。
イソと仕事をしているセロイにスアから誘いの電話が入るが、セロイはそれを断った。
すねてぶつぶつ言うイソにセロイは、「もう俺を好きとか言うのはやめてくれ。おまえを女として見てない」と言うが、なぜかセロイはイソに申し訳ないような気分になっていた。
「なぜ気まずい思いをさせるんだ?」と言うセロイに、イソは「少しは私が女に思えてきたのね」と嬉しそうにつぶやいた。
株主に会いに来たイソとグンスが偶然会い、グンスは「一杯どう?」とイソを飲みに誘う。
同じころセロイとスアも飲んでいた。
スアは「株主総会が成功したら、私をチャンガから解放してくれる?」とセロイに聞く。
「お金持ちになったし、目標を達成したら、その次は?まだ私が好き?」と聞くスアに、セロイははぐらかしてばかり。
たまらず「好きと言って」と言うスアだったが、セロイは黙りこくってしまった。
そこへイソがグンスと一緒に現れた。
スアと一緒のセロイを見て、イソはそのまま店を出る。
慌ててグンスが追いかけ、セロイもまた席を立ったが、スアが「行かないで」とセロイの腕を掴んだ。
「イソが好き?
15年よ。
早く私をチャンガから解放してよ。
あんただけは私を好きでいて。」
スアの言葉に口ごもるセロイを見て、スアは掴んでいた腕を離し、「ごめん、冗談よ。イソを追いかけて」と笑ってみせた。
落胆した様子でスアが歩いていると、グンウォンが声をかけてきた。
スアがチャンガに復帰するのかと聞くと、グンウォンは「やることがある。ダメな男だけど、好きな女の人生を潰したりしない」と答えた。
「どういうこと?」とスアが聞き返すが、グンウォンは「別に」と言うだけ。
そして、今でもセロイが好きかと聞いてきた。
「変わってないのね」とスアが言うと、グンウォンは「ああ。やっぱり俺は嫌われて当然だよな」と言い、言葉の意味をはかりかねるスアに笑ってごまかした。
ついに迎えた株主総会の日。
連日のハードワークがたたり、熱があるイソだったが、無理してチャンガに向かおうとし、途中で倒れてしまう。
セロイはイソが心配でたまらなかったが、ヒョニとスングォンにイソを託し、総会に出席した。
が、残念ながら、イソの選任議案は否決されてしまう。
グンスが海外の株主を説得して票を集めていたのだ。
イソが倒れた原因は過労だと分かり、まもなく意識も戻る。
グンスに裏をかかれたことを知り、悔しがるイソは、すぐに次の手を打とうとするが、セロイは「少し休め」と言い、「今動いたら、おまえはクビだ」とまで言った。
セロイの様子を見て、スングォンが「イソのことで落ち込んでるなら、アニキの好きにすればいい」と声をかける。
スアが好きだったセロイの心がイソに揺れていることにスングォンは気づいていた。
「若いから?まわりの目なんて関係ない。初恋の人?傷つけたからなんですか」とスングォンに言われ、セロイはイソが欲しがっていたネックレスを買って病室に戻ってきた。
イソが、セロイに事あるごとに愛してると言えるのは、セロイにとって自分が必要な人間だからだとヒョニに話しているのが聞こえる。
好きだと言うために、必要な存在になるために、無理して仕事を頑張っているのだと知り、セロイは病室に入れない。
スアもチャン会長の余命がわずかなことを知る。
会長は「憎んでた相手が死ぬんだ。嬉しいだろう。なのに、なぜ泣く?」と涙が止まらないスアに聞く。
会長は、スアが自分から離れられないのは奴隷根性だと言い、そうやって自分に飼い慣らされ、何でも言うことを聞く人間たちを軽蔑していると話す。
「君への最後の感情が軽蔑でいいのか?」と会長は言った。
イソの代わりにスングォンがイソの部屋で仕事をしていたが、引出に鍵がかかっているので、セロイに暗証番号を聞く。
暗証番号はセロイの誕生日だった。
スングォンが新しいイベントのコンセプトを読み上げる。
「一番ありがたい人は?」
グンウォンに殴られながらも、自白を録音してくれたイソを思い出す。
「一番申し訳ない人は?」
イソに「俺を好きになるな」と泣かせた日を思い出す。
「一番怖かったときは?」
倒れたイソを思い出す。
「人生で一番幸運なことは?」
イソがタンバムで働きたいと言ってきた日を思い出す。
「今、愛する人がいますか?」
セロイはどれもおまえだと、イソへの自分の気持ちに気づき、引出の中にあったセロイの絵が描かれた1枚の紙を手に病院へと向かった。
高校生だったイソが反省文に描いたあのイラストだ。
イソは病室の引出の中に、欲しかったネックレスを見つけ、セロイがくれたのだと気づき、嬉しそうに首につけた。
イソが入院したことを知り駆けつけたグンスと会ったセロイ。
セロイがグンスにまだイソが好きかと聞くと、グンスは「4年間毎日思い続けました。タンバムを辞めた理由も、チャンガを手に入れたい理由も、ICを潰したい理由もすべてイソです」と答えた。
そんなグンスにセロイは「裏切りをやろうと思う。クズになる。罵っても殴ってもいい」と言い、グンスが「何を言ってるんですか」と怒鳴ると、こう言った。
「俺はイソが好きだ。
謝りはしない。」
セロイがイソの病室に行くと、イソの姿はなく、ベッドの上に注射器などが転がっていた。
セロイの携帯電話にイソの写真が送られてきて、イソが何者かに拉致されたことが分かる。
グンスもまたイソに何かがあったことに気づき、急いでセロイの後を追った。
これはグンウォンが、刑務所で一緒だったヤクザに大金を払い、仕組んだことだった。
指示された場所に着いたセロイは、グンスがついてきたことを知り驚く。
グンウォンは憎い2人が揃って来たかと笑う。
「イソはどこか言え」と怒鳴るグンスに向かって、車が猛スピードで近づいてきた。
それに気づいたセロイがグンスを突き飛ばし、自分が車にひかれた。
血まみれになり、薄れゆく意識の中で、セロイはイソを思い出しながら「俺は今、おまえにものすごく会いたい」とつぶやいた。
第15話
・グンスが119番に通報し、スングォンにも電話するが、彼自身も殴られ気を失う。イソと同じ車で連れ去られる。 ・セロイは一命を取り留めたが、意識不明の状態が続く。 ・スングォンが病院の防犯カメラとセロイの携帯メールから、イソが拉致されたこと、セロイの事故が意図的なものだということをオ元刑事に伝え、あの日病院の駐車場で見たヤクザの親分を訪ねる。 ・グンウォンが親分にやらせたのだと確信。 ・スアが、セロイの事故もイソとグンスの拉致もグンウォンの仕業だとチャン会長に報告するが、会長はチャンガのイメージダウンを恐れ、収拾することばかり考える。 ・スアは退職願を出し、10年分の不正を収めたファイルを見せる。 ・意識が戻ったセロイは、イソを助けるため、居場所をチャン会長に聞きに行く。 ・会長はまたしても土下座を要求。愛するイソを助けるため、ついにセロイは会長の前で土下座する。
グンスは、車にひかれ、血まみれで横たわるセロイの名を必死に呼び、交通事故だと119番に通報し、スングォンにも電話。
イソが拉致され、セロイもケガをしたと叫ぶ中、グンスもヤクザたちに殴られ、イソと同じ車に乗せられる。
セロイが死んだか確認しようとした時、サイレンが聞こえたので、グンウォンたちは逃げた。
セロイは病院に運ばれ、連絡を受けたセロイの仲間たちが手術室の前で心配しながら待つ。
スングォンはオ元刑事を呼び、防犯カメラの映像とセロイの携帯電話のメールを見せ、イソが拉致されたこと、セロイの事故がただの事故ではないことを伝える。
イソとグンスが人質だから警察に通報もできないが、スングォンには心当たりがあった。
グンスとイソはグンウォンに監禁されている。
両手両足を縛られているグンスと違い、イソは手を縛られているだけだったので、紐を切れそうな道具を探し、必死にこすり続ける。
スングォンがかつて自分が所属したヤクザの親分に会いに来た。
あの日病院の駐車場で見覚えのあるヤクザたちを見かけたのだ。
親分は刑務所時代セロイとも同部屋で仲良くしていたが、グンウォンに10億もの大金を積まれ、あっさり寝返っていた。
大声で親分を呼んでも、部屋から出てこないので、スングォンが警察に通報すると、部下のヤクザがスングォンを殴ってきた。
警察に言ったところで、前科者の言葉を誰が信じるかと笑うヤクザに、スングォンはセロイと初めて会った日の自分を重ね、あの日、セロイに言われた言葉をそのままぶつける。
「自分の価値を自分で下げて安売りするバカめ。」
そして、今の俺はICの本部長だから、信じてもらえると、誇らしげに名刺を見せた。
セロイに付きそっていたスアとヒョニが、連絡を受けて警察署へ向かう。
スングォンはヤクザたちに手を出さず、一方的にやられたのだと聞き、ヒョニが心配のあまりスングォンに小言をぶつける。
警察署の前で親分を見つけたスングォンは、「イソとグンスの身に何かあったら、親分はただじゃすみません。なぜなら、俺は堅気な人生を諦めるので」と宣戦布告した。
スアがチャン会長に、セロイの意識がまだ戻らないこと、グンスとイソが行方不明なこと、すべてグンウォンの仕業であることを伝えると、会長はチャンガのイメージが悪くならないよう、どうにかして収拾し、覆い隠せと命じた。
スアは15年前のひき逃げ事故もこうやって会長が「収拾」したのだと理解。
ついにチャン会長に退職願を提出した。
そして、チャンガの不正に関する10年分のファイルを見せ、「会長の仕事は事件の隠蔽ではありません。事態が悪化しないよう阻止することです」と言うと、会長は「今すぐ出ていけ」と怒鳴った。
スアは、セロイ父に大学の授業料を肩代わりしてもらったときに約束した「将来成功して、必ず3倍にして返す」という言葉を思い出していた。
イソの努力の甲斐あり、手を縛っていた紐が切れ、自由になったイソはグンスの紐もほどいてやる。
意識が戻らない間、セロイはずっと父の夢を見ていた。
楽しい時間を過ごし、橋の手前までやってきたところで、父が二度と苦い夜が来ない所へ行くと言う。
セロイは、今までつらい人生だったが、この先は苦い夜ばかりじゃないと答え、一緒に行かないと告げた。
子どものように父に甘え、父に抱きつき、この恋しさを胸に抱いて生きていくと言うと、父は「これからも信念を貫けよ」と言いながら、橋を渡っていった。
セロイが目を覚ました。
スアが駆け寄ると、セロイはただただ大きな声で泣いた。
スングォンが初めて見るアニキの涙に驚きながらも、なぜかほっとしていた。
チャン会長にグンウォンから電話が来た。
イソとグンスを拉致したが、父が命より大事にしているチャンガの後継者であるグンスに傷はつけないと言った。
グンウォンは父の自慢の息子になりたかったがなれなかったことや、セロイを鶏だと思って、鶏の首を絞めた日のことなどを語り、豚野郎の分際で父さんに息子を捨てさせたセロイに片を付けると宣言した。
その一方で、パジンの廃倉庫にいると伝え、止められるのは父さんだけだから、止めたければ、あの日のように捨ててくれればいいと言い、電話を切った。
グンウォンがイソたちを監禁している部屋をのぞくと、グンスの姿がない。
慌てて部屋に入ると、扉の陰に隠れていたグンスが思い切りグンウォンの頭を棒で殴った。
イソが今なら正当防衛になるからと、グンウォンを殺そうとするが、グンスに止められる。
セロイがイソの元へ行こうとするのを、スアが必死で止める。
泣いて懇願するスアに、イソが好きだ、イソに何かあったら俺は今度こそ潰れると言い、行ってしまった。
スングォンがそのあとを追う。
グンスとイソは走って逃げたが、戻ってきた親分たちとグンウォンの両方に追い詰められてしまう。
セロイに「父さんが居場所を知ってる」とグンウォンからメール。
セロイとスングォンはチャン会長の元へ向かい、居場所を聞くと、会長はまたしても土下座を要求してきた。
何度も土下座の要求を頑なに拒否し続けてきたセロイだったが、愛するイソを助けたい一心で、ついにセロイは土下座をする。
「今、この瞬間、何万回でもできる。
とてもたやすいことだ。」
第16話(最終話)
・セロイはチャン会長に土下座したが、今の気分を聞かれ、勝つことに人生を懸けるほどリスペクトもしてきた会長が、人質事件を利用したことを情けなくてたまらないと答えた。 ・ヤクザとグンウォンに追い詰められたイソとグンスだったが、イソだけ逃げることに成功。 ・イソは車で追われながらも必死に走り、セロイとスングォンの乗った車に見つけてもらう。 ・セロイとイソを逃し、スングォンがヤクザの相手になる。 ・セロイは逃げている途中でイソに「愛してる」と告白。 ・グンウォンに追いつかれ、セロイはイソを逃し、グンウォンと1対1の勝負をする。 ・セロイがグンウォンにとどめの一撃を食らわせ、力尽きたところでイソと合流したパトカーが到着。 ・スアがチャンガの10年分の不正を告発し、チャンガは崩壊。ICがいい条件で買収しようとするが、チャン会長はチャンガを手放したくない。 ・みんな離れていき、助けてくれる人もないチャン会長はタンバムに来て、セロイとセロイ父に対して土下座で謝罪した。 ・泣いて土下座する会長にセロイは「僕は商売人です。すべてを失った人から謝罪されたところで買収を取りやめるとでも?」と言い、会長を残して店を出ていく。 ・チャンガはICに買収される。 ・グンスは辞表を出し、アメリカへ。発つ前にヒョニたちに謝る。イソとも和解。 ・スアは飲食店を開き、イケメンのシェフを雇う。イソにセロイの幸せを託す。 ・セロイとイソはお互いに「愛してる」と伝えながらキスをする。セロイはこの上なく幸せだと感じる。
セロイがチャン会長にひざまずき、会長は高らかに笑う。
「信念はどこへ行った?人生最後のイベントだったのに、実にがっかりだ。そんな土下座のために、俺はまた息子を捨てるのか」と言い、紙にグンウォンの居場所を記した。
「今の気分はどうだ?」と会長に聞かれ、セロイは「情けないです」と答える。
「チャンガの会長チャン・デヒ。
僕を地獄に突き落とした人でありながら、すごい男でした。
価値観は違えどリスペクトしてきた。
だから、あんたに勝つことに人生を懸けた。
それほどの男が、勝つために人質事件を利用するとはね。
こんな老いぼれのあとを十数年も追ってきたと思うと、情けなくてたまらない、それだけです。」
セロイはそう言うと、チャン会長の手から紙を引ったくり、部屋を出ていった。
ヤクザとグンウォンに追い詰められたイソとグンス。
イソはシャベルを手に持ち、グンスに落ちている鉄パイプを拾わせる。
イソは「3つ数えたら飛びかかるわよ」と言い、「3」と言うのと同時に、グンスにだけ飛びかからせ、自分は反対方向に逃げた。
逃げながら「グンス、頑張って」と言い、グンスは1人でヤクザたちを相手にする。
イソたちの元へ向かう車の中で、セロイはスングォンと優先順位を決め、お互いに何があっても、イソを救うと約束する。
グンスがナイフで切られ、親分は「これが現実だ」と笑うが、イソを逃がすため、グンスは親分の足にしがみつき、必死に食らいつく。
親分がとどめを刺そうとしたが、グンウォンがそれを止めた。
グンウォンはグンスに「欲しいものはすべて手に入れただろ?黙ってくたばってろ」と言うと、グンスは「欲しいものを手に入れたことなど一度もない」と答え、「やっぱり僕たちは兄弟なのかな。いつも間違った方法をとる」とつぶやいた。
走って逃げるイソをヤクザたちが車で追ってきた。
必死に走っているイソをセロイが見つける。
道の反対側からはヤクザたちがイソを追ってきている。
セロイがスピードを上げると、ヤクザたちはたまらずハンドルを切るが、ぶつかってしまう。
車から降りてきたセロイを見て、イソは驚きながら走っていき、抱きついた。
ヤクザとグンウォンも降りてきたので、スングォンが「優先順位を忘れないでください」と言い、セロイとイソを逃し、スングォンがヤクザたちを相手に戦い始めた。
苦しそうなセロイに肩を貸しながら、イソたちは必死に走る。
セロイが「すごく会いたかった」と言い、イソは驚いてセロイの顔を見つめる。
「俺のためにいつも頑張ってくれて、ケガをして。
不思議だ。頭の中も心の中もおまえでいっぱいだ。
おまえもそうだったのか。
こんなにドキドキするんだな。
愛してる。心から愛してる。」
セロイはそう言って、イソを抱き締めた。
グンウォンが2人を見つけ、猛スピードで向かってきたが、セロイはフロントガラスに岩を投げつける。
セロイはイソに携帯電話を渡して逃がし、車から降りてきたグンウォンと1対1で戦い始める。
イソが走っていると、オ元刑事を乗せたパトカーがこちらに向かって走ってきた。
グンウォンはセロイを殺そうとするが、セロイはグンウォンに砂をかけ、視界を奪ったその隙に渾身の力を込めて殴り、自らも力尽き、座り込んだ。
近づいてくるサイレンの音を聞きながら、「これで終わった」と思うセロイ。
イソが走ってきて、セロイを抱きしめる。
セロイは「これからは幸せになろう」と思っていた。
スアがチャンガの10年分の不正の証拠を持って警察へ行き、チャンガは検察の家宅捜索を受ける。
暴力団との癒着、殺人教唆、拉致、横領、賄賂などもう逃げ道はない。
しかも、加盟店が結託して契約解除と賠償を要求し、理事会が売却を検討していることがチャン会長に伝えられる。
「いい条件で買収してくれる会社が1社あります」とグンスは父に言った。
ホジンが刑務所のグンウォンと面会。
ようやく「へなちょこか」とホジンのことを思い出した。
グンウォンとセロイの悪縁は俺から始まったから、終わらせるのも俺だと言い、「チャンガは買収されるだろう。会長もじき捕まる。おまえが威張れたのもチャンガがあったからだ。へなちょこ野郎め。もういい、許してやるよ」とグンウォンが悔しそうに地団駄を踏む姿を見ながら、満足そうに笑った。
イソの母が拉致に巻き込んだことでセロイを怒りにやってきた。
ベッドの上で正座し、小さくなって叱られるセロイだったが、「責任を取って」と言われ、「はい」と答える。
セロイはイソに「言ったことは守る」と言い、イソは喜んで何度も「愛してる」と言わせた。
半年前までチャン会長にへいこらしていた人たちが、手を返したように去っていき、助けてくれる人は誰もいない。
会長はトニー祖母に電話し、助けを求めるが、「頼む相手は別にいるだろう」とすげなくされる。
チャン会長がタンバムへ来た。
セロイ自らが豆腐チゲを作り、会長に出し、チャンガの買収を推進していて、運営をカン専務に頼むつもりだと話す。
会長は「うまい料理をいただいたのにどうしよう、カネを忘れてきた。ほかの方法で払ってもいいか?」と言うと、立ち上がり、ゆっくりとセロイの前にひざまずいた。
「崩落していくチャンガなど買収したところで何の得になる?悪いのはすべてこの俺だ」と言い、「余命わずかな年寄りだ。これ以上何の欲もない。心から君に謝る。パク部長と君にひどいことをした。これで許してくれ」と涙を流しながら土下座し謝罪した。
セロイはそんな会長にこう告げた。
「僕を甘く見てますね。
僕は商売人です。
すべてを失った人から謝罪されたところで買収を取りやめるとでも?
これはビジネスです、会長。」
セロイとイソは、床にうずくまり、泣いている会長を残し、店を出ていった。
チャンガはICに買収され、セロイは株主総会で挨拶する。
総会後、セロイはグンスを呼び止め、なぜ投票してくれたのかと聞く。
グンスは、セロイが目標を達成する姿が見たかったのだと言い、以前ヒョニのことを暴露したことや、ICに対して汚い手を使ったことを謝る。
どうやって止まるのか知らなかったと言うグンスに、セロイは「いいんだよ。おまえはひよっこだ」と言い、頭をなで、肩を叩いた。
スアからセロイにお祝いの電話が入る。
内部告発した理由を聞かれたスアは、大学の授業料をセロイ父から借りたとき3倍にして返すと約束していたのだと話し、「これなら十分かしら?」と笑った。
そして、一つだけお願いすると言い、「幸せになって」と言った。
グンスがタンバムに来て、ヒョニにあの日の暴露を謝る。
イソには会わずに店を出たが、途中でばったり鉢合わせた。
グンスはアメリカへ行くので、謝りたくて来たと言うと、イソは「謝って済む問題かしら?」と素っ気ない態度。
「最後に握手しないか」とグンスが言う。
「僕には別れを告げる資格すらないんだ」と言うが、イソは握手ではなく、グンスにハグをしてこう言った。
「十分に資格はあるわ。
確かに悪いことをしたけど、あんたは気持ちに忠実だった。
受け入れられないけど、伝わってきたわ。
気持ちを利用してごめん。ありがとう。」
グンスは涙ぐみ、去っていったイソの後ろ姿をいつまでも見ていた。
スアが飲食店を開き、イソとヒョニが偵察に来た。
イソはスアに「代表と付き合ってます」と牽制しながら報告すると、スアは笑いながら「あなたなら安心よ。セロイを大切にしてあげて」と答えた。
「あなたには関係ないでしょ」とぶつぶつ言いながら、店に入らず帰っていくイソをおかしそうに見ながら、スアは「本当に頼んだわよ」とつぶやいた。
紹介されて面接に来たシェフがめちゃめちゃイケメン。
料理の腕も高く、スアは彼を採用した。
セロイとイソが梨泰院でデート。
イソは「私が幸せにしてあげる」と言い、背伸びしてセロイにキスをした。
「俺も愛してる」とセロイからもキス。
イソを抱き締めながら、セロイは思う。
「幸せ、それは二人のぬくもり。
今の俺はこの上なく幸せだ。」と。
タンバムの屋上で、セロイと仲間たちが飲んでいる。
トニーが歌を歌い、スングォンが踊り、ヒョニが楽しそうに笑い、セロイとイソは手をつないでいる。
苦しく不安な日々にも、一緒に夢に向かって頑張ってきた大事な仲間たちと、この先もいようとセロイは思っていた。
「酒の味は?」という父の声が聞こえる。
セロイはにっこりと笑った。
おまけ~ちょっとだけ感想~
セロイが潰されても潰されても、
這い上がり、成り上がり、
どんどん成功していく様は、
とてもわくわくさせられたし、
面白かったっちゃあ面白かったけど、
ただ正直なところ、
絶賛するほど好きかと聞かれたら、
うーんって思っちゃうかも。
会長もセロイもとにかく「土下座」にこだわっているのが、
とても韓国的で、
そこはまあいいんだけど、
最後の最後で、
死期が迫りよぼよぼになったチャン会長が、
自ら土下座し、泣いて過去を謝罪したのに、
セロイはそれを容赦なく拒否するという展開が、
私的にはちょっと好きじゃないなと思いました。
力関係が入れ替わった瞬間なわけだし、
土下座もさせた、謝罪もさせた、なわけだから、
買収はするにしても、
もう少し大人な対応というか、
温かい対応をしてくれたら、
さすがセロイ!って思えたのになって、
私は思いました。
スアじゃなくてイソを選んだのもなんだかなー。
スアにはずっと「おまえが何をしようと、俺は揺るがない」とか言ってたくせに、
結局はそばで支え続けてくれたイソを選ぶというのがちょっと納得いかないって感じでした。
セロイはスアと、イソはグンスと結ばれてほしかったな。
ということで、結論。
ラストが好きじゃなかった。
あくまでも好みの問題ですけどね。
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画像は公式サイトよりお借りしました。
感謝。
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