キャスト
カン・ミノ(ゴールドパートナーズ アジア総括本部長):チョン・ギョンホ
キム・スンジョン(ヘルミア カン会長秘書):キム・ソヨン
イ・ジュニ(ヘルミア 法務チーム長):ユン・ヒョンミン
マ・ドンウク(スンジョンの彼・刑事):チン・グ
第13話
署内でミノを探していたスンジョンは、刑事の言葉から、ミノに心臓を提供したのがドンウクであることを知ってしまった。
激しく動揺するスンジョン。
すぐにジュニを呼び出す。
「あいつに惹かれた理由が分かっただろう?君は本能的にあの男からドンウクを感じ取ったんだ」とジュニ。
「くだらない」と言うスンジョンに、ジュニは「思い当たる節があるはずだ」と畳みかける。
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警察からの帰り道、ミノは釣りに行く約束をしていたスンジョンに連絡するのを忘れていたことに気づく。
階段のところで待っていると、スンジョンが通りかかる。
「ウシクが急病で病院に連れて行かれたのだ」と嘘をつくミノ。
スンジョンはミノがくわえている棒付きキャンディを見ながら、「思い当たる節があるはずだ」と言うジュニの言葉を思い出す。
ミノは夜釣りの準備をしたと言い、スンジョンの手を取ろうとするが、スンジョンは反射的に手を引っ込め、「体調が良くないから行きません」と言う。
「俺の風邪が移ったのかな」と、ミノがおでこに手を当てようとすると、その手も激しく避けるスンジョン。
いつもと様子の違うスンジョンに戸惑うミノ。
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部屋に戻ってきたスンジョンは、ドンウクと重なるミノのいろいろな仕草を思い出し、「どうしよう」と苦しそうに胸を叩きながら泣き続ける。
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ヘルミアの買収戦略をハン本部長に提示するジュニ。
リスクがあると言うハン本部長に、ジュニは「リスクを恐れていてはヘルミアは倒せない」と答える。
急ぎすぎるジュニが少し気になる様子のハン本部長。
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ベトナムの貿易会社の人がヘルミアを訪れる。
社内を案内しながらも、会社を休んだスンジョンが心配で、メールを送り続けるミノ。
新製品と10万個契約したいと言うテムン社からの要請に驚くミノとユン理事。
ミノが追加生産のための資金がないことを話すと、テムン社の男は「契約金10%を手付金として払います。残りは輸出保証を担保に融資を受けては?」と持ちかけてくる。
「10万個売れれば、次の満期には債権を償還できる」とユン理事。
「ならば、手付金を20%にしてください」と提案するミノ。
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実は、テムン社の男もゴールドから送り込まれていた。
「20%の現金を支払ってやりましょう」と言うジュニ。
さすがにためらうハン本部長。
が、ジュニは「現金を渡せば、テムン社が幽霊会社だと知らずに増産を始める。製品完成前にテムンを潰せば、8万個の在庫が残る。追加融資に加え、債権償還の満期が重なれば、ヘルミアは一発で終わりだ」と作戦に自信満々だった。
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連絡のつかないスンジョンを心配し、ミノがスンジョンの家へやってくる。
声をかけても全く反応がない。
大声で叫んでいると、大家さんが鍵を開けてくれる。
ひどい熱で寝込んでいるスンジョンを看病するミノ。
スンジョンが目を覚まし、ミノがいることに驚く。
ミノの携帯電話が鳴り、そのメロディを聴いているうちに、スンジョンは胸が苦しくてたまらなくなる。
吐き気を催したスンジョンを病院に連れて行こうとするミノ。
たまりかねて「いいから帰って」と叫ぶスンジョン。
「お願いです。1人にしてください」
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翌日、会社へ行くと、スンジョンが出てきていた。
心配するミノと目を合わせようともせず、よそよそしい態度。
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ジュニがスンジョンに「あいつをみるとドンウクを思い出すだろ。まともに見られるか?」と聞く。
「私を苦しめて幸せそう」とスンジョン。
「あいつに君を取られずに済むからな。君たちには必ずドンウクがついてまわる。耐えられるか?はたして君たちは幸せになれるのかな」と言うジュニ。
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スンジョンが急に冷たくなったとウシクに嘆くミノ。
ウシクは、釣りをすっぽかしたことをちゃんと謝ったのかと確認する。
「女性と男性では言語体系が違うんですよ。謝ったつもりでも、彼女は謝罪と受け取ってないのかも」と言い、秘書のミルとユミを呼ぶ。
女性陣の指導が始まる(笑)
まず、友達が病気だからという理由は最悪だとあきれられるミノ。
こういう場合は、「親が死んだ」ぐらい言うのが正解だとのこと。
女性は言葉と本心が裏腹。
例えば「私なら平気だからね」と言っていても、本心は「平気なわけないでしょ」。
「大丈夫だから帰って休んで」と言っていても、本心は「このまま帰ったら殺すわよ」。
「別れましょう」と言っていても、本心は「私は怒ってるの。土下座して謝りな」……だと言う。
「マジかよ」と驚くミノ。
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ナ刑事はスンジョンに『パンプキンクラブ』のチラシを見せながら、「マ先輩がジュニさんにこの絵の腕時計を贈った?」と聞く。
スンジョンは、ジュニの昇進祝いを買いに行く暇がなかった彼女の代わりに、ドンウクがこの腕時計を買ったのだと答える。
実はドンウクが買ったものだとジュニは知らない。
なぜそんなことを聞くのかと不思議がるスンジョンに、自分も買おうと思っているのだとごまかすナ刑事。
スンジョンはナ刑事に告白する。
「オッキョンが言う通り、私はカン代表に惹かれてた」と。
でも、その理由が分かったと言い、ドンウクの心臓がミノに移植されたことを告げる。
驚きながらも、「だから、似てたのね。あいつを見るたびにマ先輩を思い出したの」と言うナ刑事。
スンジョンは、「長い間ドンウクの中で鼓動していた心臓なのに、今はあの人の中で動いてる。そう思うと変な気分になるの。一体誰を好きなのか。代表を見るたびに、彼かドンウクか見極めようとしてしまう」と苦しい胸の内を吐露した。
「代表の顔を見るのが辛い」と言うスンジョンに、ナ刑事も深いため息をつく。
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ミルたちに言われたことを踏まえ、再びきちんとスンジョンに謝罪するミノ。
が、スンジョンが笑顔になることはない。
ミノはスンジョンの言葉を言葉通りに受け取らず、いろいろな言葉を重ねて謝るが、スンジョンはついに辞表を提出する。
「土下座しないとダメか?」と言うミノ。
「別れましょう」と言われた場合は、「私は怒ってるの。土下座して謝りな」という意味だと指導されたので、ね(笑)
スンジョンは、会社も持ち直したので、少し休息をしたいのだと言う。
「俺を守るんだろ?君を信じてここまで来たんだぞ。俺1人じゃ会社を守っていけない」とミノ。
が、「私なしでも代表として会社を導いてください」と言い、撤回はしないときっぱり宣言するスンジョンだった。
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ヨンベがジュニに電話をかけるが、ジュニは電話に出ない。
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「ベトナムに10万個。タイからも10万個。融資の返済も債権の償還も何なく乗り切れますね」と浮かれるユン理事がミノとハイタッチ。
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お昼に1人でカップラーメンを食べる所長を見つけ、ラーメンを取り上げるミノ。
健康を気遣って、おかずがいろいろ入ったお弁当を一緒に食べる。
スンジョンとのことを何気なく探る所長。
「彼女が急に冷たくなった」と愚痴るミノ。
ズケズケと所長に文句を言うミノに、「私に悪いと思いませんか?」と所長。
「人を愛するのは罪じゃない」と答えるミノ。
すると、所長は「愛することと同様、愛さないことも罪じゃない」と言う。
「待ってやりなさい。スンジョンは心に傷を抱えてる。うちの息子も彼女のそばでじっと見守り続けてた。代表も待ってみるといい」
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ミルと引き継ぎをしているスンジョンの元へヨンベがやってくる。
原料問題の件で話があると言い、喫茶コーナーへ行く2人。
「スンジョンと喫茶コーナーにいる。あんたも来るか」とジュニにメールするヨンベ。
血相を変えて駆けつけたジュニの前で、ヨンベは「俺は容疑が晴れても疑われてる。悔しくてたまらない。真犯人は別にいると君からみんなに話してくれ」とスンジョンに言う。
ウシクからヨンベとスンジョンが一緒にいることを知らされたミノが、「何をさぼってる」と怒鳴り込んでくる。
「2人に警告しておく。今度スンジョンを呼び出したら承知しない。特にあなた。(ヨンベのことです。)俺が見張ってるからな」
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スンジョンに「君がほかの男といるのがイヤなんだ」と怒るミノ。
1か月でも2か月でも休んでいいが、辞表は受け取らないと言う。
そして、長い紙をスンジョンの首にかける。
それはカン・ミノ利用券だと言う。
「一緒に食事」「袖まくり」「立場逆転タイム」などなど、呼べばいつでもどこでもミノが駆けつけてくれるチケット。
嬉しそうにスンジョンに説明するミノにスンジョンははっきりと言った。
「会社を辞めるのは代表と関わりたくないからです。私は代表と何かを始めるつもりはありません」
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会社の外まで追いかけてくるミノ。
「俺も勝手にさせてもらう。俺は君を愛し続ける。諦め方など知らない。君の回りを公転し続けるからな」
すると、スンジョンは「では、お好きなように。でも、公転というのは、永遠に距離を保って回ることです。手もつなげず抱きしめられず、一緒にもいられない平行線のまま。追うのは勝手ですが、理由は言いません」と言い、足早に去って行く。
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ジュニがヨンベに文句を言う。
が、ヨンベは「次にスンジョンと会うときは、すべてを話すぞ」と強気な態度。
「殺すぞ」とジュニが言うが、ヨンベも妻の腎臓移植を急ぎたいため必死だった。
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ジュニに、ヨンベをスンジョンに近づけるなと言うミノ。
ジュニが「俺がドンウクを殺した証拠でもあるのか」と聞くと、「すぐに見つかるさ」と答えるミノ。
ジュニは「証拠がなければ逮捕はできない。もちろんおまえの空想だが、好きなだけ証拠を探せ」と強がって見せた。
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ナ刑事に自分の心臓はドンウクのものであり、携帯電話のことも、腕時計も、車の形も夢で見たのだと告白するミノ。
「それが真実でも証言としての効力がない」と言うナ刑事。
「とにかく俺は勇気を出して話した」と言い、ヨンベがジュニの弱みを握っているらしいことも伝えるミノ。
さらに、心臓のことをスンジョンに黙っててくれと頼む。
「彼女を失望させることになっても、俺が直接伝えるべきだ」と言うミノに、スンジョンがすでに知っているとは言えないナ刑事だった。
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10万個の製品が仁川港で待機中。
テムン社の不渡り処理は済んでいる。
ジュニはミノにドンウク殺しの証拠を見つけられては困るので、ミノの自由を奪うため、背任罪で告発までしていた。
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ユン理事がミノにテムン社が不渡りを出したことを知らせる。
早くも情報を聞きつけた(というかジュニが知らせた)株主と債権団が会社に乗り込んでくる。
ジュニとハン本部長がミノを責め立て、株主たちも騒ぎまくる。
そこへウシクが登場し、「10万個がまもな船積みされます」と報告。
「新製品10万個は予定通り輸出します。ベトナムではなくタイに」と説明するミノ。
「背任の訴えも棄却されました。融資の事実がなく、告発は成立しないそうです」とウシク。
「どういうことだ」と慌てるジュニ。
ミノは最初からベトナムに輸出するための製品は作っていなかったのだ。
ジュニの策略に引っかからなかったんですね( ̄▽ ̄) ニヤ
逆に、テムンから20%の手付金を現金で受け取ったミノの勝ち。
タイへの輸出により株価が上がるはずだと知った株主たちは大喜び。
顔が青ざめるジュニとハン本部長。
ミノは「テムン社の代表にこう言いたい。手付金は大事に使わせてもらいます。今度こんなマネをしたら、痛手を負うことになりますよ。覚悟しろ」とジュニの目を見つめながら言った。
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大誤算となったことにハン本部長は激怒。
「自分の本分を忘れ、あなたが出しゃばったせいよ」とジュニに怒鳴る。
「次は必ず……」と謝るジュニに、
「バカね。あなたに次はないわ」とハン本部長。
「あなたみたいな狩りのできない猟犬を育てる気はないの。牙の抜けた猟犬の末路は捨て犬かしらね」
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ミノはスンジョンを引き留めてもらうため所長を呼び出す。
スンジョンのお別れ会を開く秘書課の仲間たち。
そこへ所長を連れて行くミノ。
ミノがジュニの策を見抜き、テムンの男を買収していたことを知ったジュニは怒りに震え、ミノの元へ乗り込んでくる。
所長がスンジョンを辞めないように説得しているところへジュニが乱入。
ミノに貿易会社の担当者を買収したことを責める。
「俺が誰かを買収したとしよう。証拠は?悪いのは罠を仕掛けた方だ。会社の代表なら時には汚いこともする」と答えたミノ。
すると、「確かに汚いことをしてるよな」と言い、所長に礼儀正しくお辞儀をする。
「ドンウクの医療情報が違法に入手されました」と切り出したジュニにつかみかかるミノ。
ミノの手を振り払い、「正確にはドンウクの臓器提供の情報ですよ」と言うジュニ。
「カン代表が調べたんです」
「やめて」と制するスンジョンを無視し、「なぜか?心臓の移植先は彼だからです」と続けたジュニ。
驚く所長。
ミノは恐る恐るスンジョンの顔を見るが、スンジョンはうつむいたまま顔を上げようとしない。
「ドンウクの死で彼は助かりました。そして、ドンウクの恋人まで奪おうと彼女に近づいた」
「お願いだからやめて」と叫ぶスンジョン。
「カン・ミノ。愛する男の命と引き替えにおまえが生還した。彼女が辞めるのは、おまえの顔を見るのが辛いからなんだよ」
耐えきれずにスンジョンが走って出ていく。
ミノが追いかける。
「知ってたのか?」と聞くミノに「今さら話すことなんてありません。これで理由は分かったでしょう」と言い、去って行くスンジョン。
呆然と立ち尽くすしかないミノ。
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階段のところでスンジョンを待ち続けるミノ。
スンジョンは電話にも出てくれない。
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翌朝、スンジョンはスーツケースを抱えて、階段を下りてくる。
一晩中待っていたのであろうミノが、スンジョンを見つけて立ち上がる。
「代表がいない場所へ行くつもりです」と言うスンジョン。
「私たちの平行線の間にはドンウクがいます。だから無理です。きっと常に混乱して、疑いを持ち、苦しむでしょう。これは本当に愛だろうか。ドンウクを置いて幸せになっていいのか。そう思うはずです。これは愛じゃありません」
「俺は承知で君を愛した。君はダメなのか?」
「私には無理です。ドンウクと過ごした時間が長すぎます。公転するのはやめてください。見てる私も辛いですから」
歩き出したスンジョンの後ろ姿に「俺のせいじゃない」とつぶやくミノ。
一瞬立ち止まったが、再び歩き出したスンジョン。
「生き返ったのは俺のせいじゃない。なのに、なぜ君を失うんだ」と泣きながら叫ぶミノ。
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いやー。
盛りだくさんな内容でした。
スンジョンが釣りをすっぽかしたから怒っているのだと誤解して、女性陣から指導を受けるくだりはめちゃめちゃ面白かったし、ジュニが送り込んだベトナムのテムン社の件でミノが逆に一杯食わしてやったくだりも最高でした。
が。
が。
が。
ミノの心臓がドンウクのものだと知ってしまったスンジョンのショックは相当なもので。
結果、ミノへの気持ちを完全にシャットアウトしてしまうという悲しい選択。
まさか会社を辞めるほどの決断を短時間でしてしまうとは思わず、私もミノと同じぐらいおろおろしてしまってます。
スンジョンを失ったミノがこれからどうやってスンジョンの気持ちを取り戻していくのか。
はたまた取り戻せないままなのか。
ますます続きが気になります。
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