キャスト
カン・ミノ(ゴールドパートナーズ アジア総括本部長):チョン・ギョンホ
キム・スンジョン(ヘルミア カン会長秘書):キム・ソヨン
イ・ジュニ(ヘルミア 法務チーム長):ユン・ヒョンミン
マ・ドンウク(スンジョンの彼・刑事):チン・グ
第12話
ミノの心臓のドナーがドンウクだと知り、笑い出すジュニ。
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「君も俺を好きだと解釈していいのか?」と言うミノに、
「無意味な言葉を深読みすると、あとで傷つきますよ」とスンジョン。
そんなスンジョンにミノは「構わないさ。君に尽くすよ。いつまでも待つ」と言う。
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ゴールド社に口座を仮差し押さえされ、社員の給与や業者への支払いがストップする。
中部工場では、協力業者が納品物の回収を始め、社員までもが完成品を持ち出す始末。
もう繰上償還するしかない。
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カン代表が苦しむ姿を目の当たりにして、代表と同じぐらいに辛いと言うスンジョンに、
明日が楽しみだと言うジュニ。
「人間は状況次第で卑屈で恥知らずになるんだ。明日になればあいつはどん底に落ちる」
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なす術を失い苦しんでいるミノに、国内屈指の個人投資家の名簿を渡すスンジョン。
「わが社の特許を担保に投資を誘致しましょう」と。
「半日で誘致するのは無理だ」と弱気なミノに、
スンジョンは「何度でもやってみて、それでもダメなら社員だけでも助けてくれと頼み込むのが代表です」と諭すスンジョン。
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『パンプキンクラブ』へ行ってきたチョ刑事は、ドンウクが知人への贈り物に腕時計を購入していたことをナ刑事に伝える。
その知人が事故現場にいた?
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ミノの臓器移植について調べていた男が、手続きに不正がなかったことをジュニに報告する。
さらに、ジュニは、ミノがドナーについて調べた理由は、術後、行動と人格に急激な変化があったからだと知る。
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名簿にある人物を片っ端から当たるが全員に断られてしまったミノたち。
残された1人は、明洞を牛耳る投資家。
明洞のチャン女史こと小豆粥ばあさんだった。
早速、ミノとスンジョンは小豆粥屋を訪ねるが、門前払いを食らい、資料を見てもらうことすらできなかった。
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繰上償還の期日は明日。
いまだ金の用意ができていないミノは、ジュニに「おまえの父親も債権者に頭を下げたそうだな。おまえも土下座してみろよ」と言われる。
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「俺のしてきたことが自分に返ってきた」とスンジョンに言うミノ。
「俺の敵はゴールド社じゃない。過去の自分自身だ。だから、腹が立ってどうしようもないんだ」と苦しそうに涙を流す。
後ろからそっと肩を抱くスンジョン。
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店の後片づけをしていたチャン女史が、床に落ちていたミノの名刺を見つける。
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投資金の返済日。
ジュニとハン本部長がヘルミアにやってくる。
「まさか用意できていないのか?」とジュニ。
「ああ」とミノ。
「新製品の事業権を渡してもらうしかないわね」とハン本部長。
譲渡契約書を渡し、「判を押すか泣きすがるかだ」と言うジュニに、ミノが立ち上がる。
葛藤しながらも覚悟を決め、土下座しようとしたその瞬間、スンジョンが部屋に入ってくる。
チャン女史が来社するとのことだった。
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片時も離れることのない障害を持った息子とともにやってきたチャン女史。
書類を見るなり、頭取に電話をかけ、「50億ウォンを入金しておくれ」と指示する。
そして、「新製品事業は私が取り仕切る。今後は決して邪魔するんじゃないよ」とジュニとハン本部長を追い払った。
まさかの展開が信じられないジュニとハン本部長。
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信じられないのはミノも同様だった。
感謝するミノを店に連れて行き、小豆粥をふるまうチャン女史。
チャン女史はミノの父の話をし始める。
夫を亡くしたあと、障害を持つ息子を食べさせていくために店を始めようとしたチャン女史は不動産詐欺に遭った。
もう死ぬしかないと、小豆粥に砂糖6杯と農薬を入れて、息子に食べさせようとしたが、息子はどうしても食べてくれなかった。
泣きながら食べさせようとしていたそのとき、ミノの父が来店。
状況を察したミノ父は、明日のお昼までに50人分の小豆粥を用意してほしいと依頼する。
仕方なく死ぬのを1日延期したチャン女史。
翌日、注文した小豆粥を取りに来たミノ父がチャン女史に渡したのは、店の契約書だった。
「息子はこの店の小豆粥が好きなんです。息子が来たときはタダで出してくださいね、大盛りで」と笑うミノ父。
チャン女史は、救ってくれたミノ父へにどれほど感謝しながら生きてきたかを語り、「今度は私が返す番だ。必ず生き抜いて、父親のような企業家になりなさい」とミノの手を握った。
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父を侮辱する言葉ばかり吐いてきたミノ。
庭先で小豆粥を食べながら、そんな自分を思い出していると、父がミノの元にやってきた。
たわいない話をする2人。
ミノは好きな女性がいることも告白する。
「よく食べてたまには外出もしろ。人生なんてあっという間だ」と言う父。
ミノが何かを語ろうと顔を上げたとき、父の姿はもうどこにもなかった。
「また来るよな?」と、父がいた場所をいつまでも見つめるミノだった。
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ヨンベに呼び出されるジュニ。
ヨンベは「妻の腎臓移植や娘の学費は任せろと言ったくせに」と激怒していた。
が、「金を払わなければ警察に行く」と言うヨンベに、「好きにしろ」と焦る様子の全くないジュニ。
帰ろうとしたジュニの背後から聞こえてきたのは、ドンウクの遺体を前に交わしたジュニとヨンベの会話だった。
ヨンベが事件の証拠を持っていることを知ったジュニ。
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スンジョンにちょっかいを出しまくるミノ。
「俺への愛情はいつ育つ?」と聞き、頭をなでながら、すねたように「困った人だ」と言う。
あきれながらも嬉しそうに笑うスンジョン。
そんな2人を所長が見ている。
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ヨンベに現金を渡すジュニ。
妻のために早く腎臓のドナーを探してほしいヨンベは、再びジュニを脅す。
が、「俺がどんな人間か忘れたか?怒らせたら、何をするか分からないぞ」と逆にヨンベを脅すジュニだった。
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所長が落とした書類を拾おうとしたミノは所長と頭をぶつけ合う。
痛がり、口げんかする2人。
まるで本当の父子のようです。
「スンジョンに気が?」と聞く所長。
ミノは好きだと正直に答え、「アタックしてるのに心を開いてくれない」と嘆く。
「死んだ男との三角関係は結構疲れる」と。
しゃあしゃあとスンジョンへの愛を語るミノに、「私に悪いと思いませんか?」と文句を言う所長。
それに対し、ミノは「人を愛するのは悪いことじゃない」と答え、所長を驚かせる。
ドンウクもよく父にこのセリフを言っていたのだ。
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帰宅したミノがスンジョンに「ラーメンを3袋買ってこい」とメールする。
言われた通り、ラーメンを持ってミノの家を訪れたスンジョン。
部屋はキャンドルやケーキが用意されていた。
ミノは「祝賀パーティだ」と言い、嬉しそうに完成した新製品をスンジョンに見せる。
「こんな感動的な瞬間も頭の中は君だけだ」と言うミノに、
スンジョンは「まだ怖いんです」と答える。
「待つと言ってるだろう。君の回りを公転(コンジョン)し続ければ、2人で共存(コンジョン)できる日がいつか訪れるはずだ」とミノ。
そして、週末に釣りをしてラーメンを食べないかと誘った。
「ほんの一歩、君の方から俺に近づいてくれ。ゆっくりと始めてみよう」
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トイレでミノとジュニが一緒になる。
手を洗うジュニの腕に、夢に出てきたのと同じ魚の絵がついた腕時計を見つけたミノ。
腕をつかみ、「まさか。マ刑事を殺したのか?君が犯人なんだな」と驚きの声を上げる。
「マ刑事をひいたあと、車を降りた。殺しておきながら、平然と彼女のそばにいた?もう逃げられないぞ。真相を知った以上、徹底的に追及してやる」
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所長と話をするスンジョン。
カン代表に新製品を見せてもらったと言うスンジョンに、「あんな夜遅くに持ち帰って君に見せたわけだ」と鋭いところを突く所長(笑)
慌てて「販売を急ぎますから」と言い訳するスンジョン。
そんな彼女に所長は「カン代表もそうだが、どうやら君の方も彼に好意を持っているようだな」と言う。
否定し、「それじゃ、ドンウクに申し訳ないわ」と答えるスンジョン。
所長は「心の中にいるドンウクを解き放ってやってくれ。いつまでもドンウクを心に縛り付けていてはいかん。人生を無駄にするな」と言う。
「ごめんなさい」と言いながら、泣き出すスンジョン。
優しい笑顔でスンジョンを見つめる所長。
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ナ刑事に犯人はジュニだと報告するミノ。
なぜなら、彼は例の時計をはめていたから。
ジュニの車から血液反応は出なかったと言うナ刑事に、「ヤツはあの現場にいた。車から降りて、マ刑事が死んでるか確認までした」と話すミノ。
しかも、原料問題はイ・ジュニの仕業。
ナ刑事の顔色が変わる。
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ドンウクの写真を見ながら、所長の言葉を思い返すスンジョン。
「本当にいいのかな。私だけ幸せになっても」とつぶやくと、
「いいさ、俺のお嬢さん」と言うドンウクの声が聞こえてきた。
ドンウクは言う。
「俺の望みはスンジョンが幸せでいること、それだけだ」と。
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ジュニは、ミノが臓器移植コーディネーターに金を渡し、ドナーの情報をもらったことを知り合いの検事に告げ口したため、釣りに出かけようとしていたミノは警察に同行を求められる。
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ミノの家に向かうスンジョンを階段のところで待っていたジュニ。
「ドンウクを亡くしたばかりでなぜヤツを好きになった?」と聞く。
「人を好きになるのに理由はない」と答えたスンジョンに、「俺には分かる」と言うジュニ。
ミノがある事件に関わっていることをほのめかし、スンジョンを警察署へ行かせる。
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署内でミノを探していたスンジョンは、刑事の言葉から、ミノに心臓を提供したのがドンウクであることを知ってしまった。
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チャン女史とミノ父のエピソードには号泣でした。
まさに「情けは人のためならず」ですね。
父を侮辱し、馬鹿にしながら生きてきたミノ。
24年の時を経て、初めて父の偉大さに気づいたのでした。
チャン女史のおかげでヘルミアは持ち直し、ミノとスンジョンの距離も近づき、ああ、いい感じ♡と思ったのも束の間。
ジュニがとうとうやってくれました。
スンジョンを自分のものにすることはできないと分かっているくせに、何が何でもミノとは遠ざけたいジュニ。
ドンウクが「俺の望みはスンジョンが幸せでいること、それだけだ」と言っていたのと、まさに正反対の論理ですよね。
スンジョンがなぜジュニではなく、ドンウクに惹かれたのか。
ドンウクの死後、ずっとそばにいたジュニではなく、なぜミノの方に惹かれたのか。
ジュニがその答えに気づけたら、こんなにも暴走はしなかったのかもしれません。
いずれにしても、汚いやり方でスンジョンにドナーの秘密を知らせてしまったジュニ。
ミノがそうだったように、スンジョン自身も、ミノに芽生え始めた温かい気持ちを「錯覚」だと思うんだろうな。
本当にミノが好きなのか。
ミノの中にドンウクを見ているだけなのか。
ミノにも悪い、ドンウクにも悪い、みたいな葛藤で前に進めなくなるスンジョンが想像できます。
あー。
切ない。
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