キャスト
ソ・ジョンフ (28歳/ヒーラー&便利屋):チ・チャンウク
チェ・ヨンシン (27歳/ インターネットメディアの記者):パク・ミニョン
第13話
屋上の扉の前に立っていた男にヨーヨーが「おい、ヒーラー。久しぶりだな」と声をかける。
振り向いた男は師匠。
「捕まっちゃったな」といつものように顔をくしゃくしゃにさせて笑う。
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ミンジャからの電話を受け、ヨンシンは慌ててビルの中を探し回る。
駐車場へ行ってみると、数台の車が慌ただしく走り去り、ユン刑事が「やつらがターゲットを捕まえたようだ。ついていく」と電話をしながら、車に乗り込んでいた。
床に垂れた血を発見するヨンシン。
そこへミンジャから再び電話。
ヨンシンは暴力団がボンスを連れていったようだと告げるが、それはないと答えるミンジャ。
「身を隠せるような場所を探してみて」と言われ、高いところが好きだと言っていたボンスの言葉を思い出すヨンシン。
秘密基地に行ったときですね。
屋上へ向かい、血のついた場所を追っていくと、ボンスが血を流して倒れているのを発見。
ヨンシンは自分のコートを脱いでボンスを温めながら、急いで救急車を呼ぶ。
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病院で処置をしてもらうボンス。
医者は何か薬を飲んだのか寝ているだけだと言い、腕の傷も鍛えているようで浅いとのこと。
ボンスを探すようにと電話をくれた人に報告しなければと、ヨンシンは着信履歴から電話を折り返すが、「この電話番号は現在使われておりません」とのアナウンスが聞こえる。
眠っているボンスに話しかけるヨンシン。
どうしてあんなところに倒れていたのか、電話してきた女性は誰なのか……。
やがてボンスがうっすらと目を開け、ヨンシンの名を呼びながら手を伸ばしてきた。
その手を握るヨンシン。
あ。
この感触は……。
ヨンシンは、会社で発作を起こしたときにボンスが薬を2錠渡してくれた理由に気づく。
驚いて手を離し、手掛かりを求めてボンスの車へと向かう。
あれこれ手に取ってみるが、ヒーラーにつながるものは何もない。
ふと小さなケースを振ってみると、からからと音がする。
中には紙で折った星が入っていた。
それはエレベーター事故のあと、ヨンシンが電話ボックスからボンスに電話をかけ、「ある人を待ってるの」と言いながら折ったものだった。
電話ボックスに置いてきたはずの星がどうしてここに?
「まさか」が「確信」へと変わった。
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病室に戻ると、デヨンが目を覚ましたボンスにコートを渡していた。
母がジョンフのために買ったコートのようです。母は秘書の手前、トイレに行くフリで店を出たので、このコートは店に置きっぱなしでした。
「具合はどう?」と声をかけるヨンシン。
「先輩のおかげで。先輩が俺を病院に?」とボンス。
「そのことは彼女から聞いたの?」と言うヨンシンに、口ごもるボンス。
ボンスは眠れなくて睡眠薬を飲んだら、寝ぼけて転んでしまったのだと嘘をつく。
「彼女はあなたが病院にいることを誰から?あなたは寝てたのに」と言うヨンシンに、返す言葉が見つからないボンス。
ヨンシンはボンスをこれ以上追い詰めないよう、お母様から電話があったから、お母様から彼女に連絡したのねとうまく取り繕う。
驚かせたことを謝るボンス。
帰っていくボンスに「明日出社するわよね?」と声をかけると、ボンスはにっこり笑って指でOKサインを作る。
涙が溢れてくるヨンシン。
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デヨンの運転に乗るヒーラー。
ミンジャから、母が無事家に戻ったこと、師匠がサンス組に捕まったことを聞く。
ムンシクを殺しに行くと言うヒーラー。
止めるミンジャの声を無視し、デヨンから強引に車を奪い取る。
鍵はまだデヨンの手の中。
ミンジャが必死に説得を続ける。
が、ヒーラーの怒りが収まることはなく、彼はデヨンの手から鍵を奪い、車を走らせようとする。
「その家には好きな女の母親がいるのよ」
その言葉を聞き、ヒーラーは何とか思い止まる。
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帰宅したヨンシンの様子がおかしい。
泣いているヨンシンに声をかける父。
「あの人は最低よ。今まで私を騙してたの」とヨンシン。
「あの人って?」
「私にしたすべての話が嘘だった。そうとも知らずに私はすべて話したの」
「話だけか?」
「でも、私、何も言えなかった。言ってしまったら、知ってると言ったら、去ってしまいそうで。もう会えないなんて絶対イヤ」
父がヨンシンを抱きしめる。
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チョルミンが父に、ヨンシンには片思いの相手が2人いることを教える。
カメラテストを見てましたもんね。
でも、問題はその2人じゃなく、ちょこちょこ家にやってくる後輩ってやつ。
ヨンシンは普段あまり自分のことを話さないのに、あいつには話すのだ。
「だから、あいつですよ」と断言するチョルミン。
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温かいコーヒーを持ってヨンシンの部屋へ入る父。
ヨンシンは、どうして私のように誰にも好かれない、言うことを聞かない子を養女にしたのかと父に聞く。
当時のヨンシンがどれだけひどい子だったかをからかうように話して聞かせる父。
父は「俺が待ってたら、おまえが来たんだ」と言う。
「おまえが俺のそばに来て、おまえから手を握ってくれたんだ」
「お父さんは待ってただけ?」
「そうだよ」
父の肩にもたれて泣くヨンシン。
「泣くな。俺も悲しくなる」とどこまでも優しく温かい父だった。
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サンス組にムンシクが入っていく。
会社前にはユン刑事たちが張り込んでいる。
それを見つけ喜ぶミンジャ。
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サンスが「ヒーラーに間違いない」と言い、ムンシクにその男を会わせる。
彼は社長の親友だと言い張っているとのこと。
その男を見て、サンスたちに席を外すように指示するムンシク。
危険だと心配するサンスに、ムンシクは「親友だから大丈夫だ」と答える。
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自分がヒーラーだと言う師匠ことヨンジェに、「おまえじゃない」と言うムンシク。
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回想シーン。
ミョンヒが眠る病室をヨンジェが訪れる。
だいぶ前に出所したと言うヨンジェに、「なぜ連絡をくれないんだよ」と言うムンシク。
「おまえが疑わしくてな」とストレートに答えるヨンジェ。
ヨンジェは、3人を「3匹のクマ」に例えた。
「ある日、狩りに出た3匹のクマが2匹は死に、残った1匹は、突然廃車場を辞め、変な新聞社の企画室長になったんだとさ」
「俺の話を……」
「クマが企画室長になるなんておかしな話だろ」
ヨンジェは顔をくしゃくしゃにさせて笑いながら、そうムンシクを皮肉った。
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ジュンソクの息子が来て、真相を知りたいと言ったことを話すムンシク。
「それなら答えてやらなきゃ」とヨンジェ。
「彼には今の時代を築くためにどんな犠牲があったのか理解できないだろう」とムンシク。
ムンシクは「俺たちが守ってきたこの世の平和を壊されたくない。壊そうとするものは悪だ。おまえはなぜ悪の側で生きる?」と言う。
「俺たちはクマだからだ」とヨンジェ。
ムンホと手を組み、20年も過ぎたことを掘り返そうとしているのかと詰め寄るムンシクに、ヨンジェは「クマは3匹いないと歌にならないんだよ」とクマの歌を歌い始める。
♪アッパゴ、オンマゴ、エギゴ(父さんグマ、母さんグマ、子グマ)っていう韓国ドラマではおなじみの童謡です。
「今、俺は怒ってる。これ以上怒らせるな」と言い、席を立ったムンシクに、ヨンジェは「ギルハンとジュンソクだけじゃなく、ほかにも殺しただろ」と声をかける。
「でも、2匹の子グマには手を出すな。俺が守る。だって、俺は父さんグマの友達だから」
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パトカーがサンス組の前で張り込みをしているユン刑事たちの元へやってくる。
「こちらに拉致された人がいるとの通報があった」と言う警官。
中に入る大義名分ができ、大喜びで乗り込んでいくユン刑事。
ミンジャが通報したんですね(笑)
ムンシクは裏口から逃げ、ヨンジェは「刑事さん、助けてください」と手を上げる。
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母に危険が及ばないよう、別れを告げに来たジョンフ。
母にも10年ぶりに会ったという演技をするように言い、監視している男に聞こえるよう、「出国したらもう二度と帰ってこない。親子の縁もこれで終わりだ」と告げる。
「ごめんね」と言い、号泣する母。
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回想シーン。
小さな息子と公園にいた母の元に、中学生のジョンフが現れる。
「そんな薄着で寒くないの?」と言い、自分のジャケットを脱いで着せようとする。
「どうして僕とは一緒に住まないの?」と聞くジョンフに母は泣くばかり。
「泣くなよ。泣いたら何も聞けなくなる」と言うジョンフ。
再婚相手が走ってジョンフを追いかけてくる。
おれのせいだと言い、謝る再婚相手。
彼女はいつも泣きながら君のことばかり話していた。
彼女は嫌がったが、俺には君の母さんしかいなくて。
「母さんってよく泣くの?」と聞き、「泣かせないでよ」と言うジョンフ。
「分かった。ごめんよ」と再婚相手。
ジョンフは彼のコートをもらって帰る。
だから、母は今回もジョンフにコートを買って待ってたんですね(TωT)
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ジョンフがムンホに、誰がなぜヨンシンを殺そうとしたのか聞きにきた。
御大の仕業だと答えるムンホ。
君と俺とヨンシンの敵。
御大という呼び名以外には何も知らないが、戦い方は分かると言うムンホに、
「あいつは悪人だと放送すること?」と聞くジョンフ。
ジョンフは、俺なら御大を探し出し、父さんの調書を持ってるか確認し、ヨンシンに手を出さないようにすると言う。
ムンホは笑い、「無駄だ。御大を殺しても、次の御大が出てくる」と答える。
そこへチャイムが鳴り、ヨンシンとジョンスがやってくる。
ムンホにインタビューするためだった。
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いつものようにかいがいしくミョンヒに世話を焼くムンシク。
ミョンヒは「苦しくなってもいいから考えたいの」と言い、薬を飲むことを拒否。
そして、22年前の医療費がどこから出たのか考えてみると言う。
1年以上も入院し、手術も受け、しかも特別室。
廃車場を売ったお金で本当にまかなえるのか。
ムンシクが両手で包んだ手を引っ込めるミョンヒ。
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怒りと不安で苛立つムンシク。
グラスをテーブルの縁からそっと落として割る。
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ムンホがインタビューの中で兄について語る。
ムンシクは92年に廃車場を売却し、チェイル新聞の企画室長になった。
毎年昇格し、入社から5年で社長に就任した。
当時、家には連日オメガという投資会社の人間が来ていた。
オメガとは倒産寸前のチェイル新聞の株を買い取った会社。
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「明日には自分の足で出てくるわ」とミンジャは言うが、ジョンフは警察に捕まった師匠が心配でたまらない。
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チェイル新聞の資金関連の資料と、サムハン工業の資料をヨンシンたちに渡し、類似点を今日中に探すよう指示するムンホ。
用があると答えたボンスだったが、ヨンシンがジョンスと一緒にヨンシンの家で仕事をすると聞き、結局便乗する。
父に挨拶するジョンス。
新たな男の登場により、ヨンシンを泣かせた男が分からなくなる父とチョルミン(笑)
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仕事をしながらも、ボンスはヨンシンのことばかり気にしていた。
コーヒーを取りにきたボンスにヨンシンが声をかける。
「東?西?どっち?」
とっさに「東」と答えるボンス。
ヨンシンは「いいわ。1分間並んで話す」と言う。
「西は?」と聞くと、「10秒間ハグ」と答える。
慌てて「西にする」と言うボンスに笑うヨンシン。
ヨンシンの笑顔を見て「良かった」と言うボンス。
「怒ってると思ってたから」
「怒ってるんじゃなくて我慢してるの」とヨンシン。
「手をつなぎたい。抱きしめたい。朝まで話したい。キスしたい。でも、あの人は来ない。我慢しすぎだわ」
行こうとするヨンシンの腕をつかむボンス。
「何よ」とヨンシン。
ボンスは首を振り、手を離す。
「待っても来ないの」
「何か事情があるはずだ」
「分かってる」
「本当に?」
「うん。でも、本当に最低ね」
「そうだね」
「待つつもりだけど腹が立つ」
ヨンシンは一瞬だけボンスの胸におでこをつけ、ボンスが抱きしめようとした瞬間、するりとそれを交わして行ってしまう。
自分がヒーラーだとヨンシンは気づいているとジョンフも確信したようです。
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朝、監視カメラを映像を見ると、ムンシクの秘書が何者かに何かを渡していた。
気になるミンジャ。
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師匠が朝食を食べているところへ、ユン刑事が取り調べにやってくる。
彼に「もしかしてチョ・ミンジャさんを?」と聞くユン刑事。
ユン刑事は、彼女はサイバー捜査官で、自分の先輩だったのだと言う。
ハッキングに長けていて、いろいろ教わったのだと。
そして、昨日、懐かしい手口にやられたことを告げる。
ふと食事をしていた師匠の手が止まる。
「やっぱり自首します。実は俺がヒーラーです」と笑う。
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ミンジャは秘書がユン刑事の部下に会っていたことをヒーラーに伝える。
急いで警察に向かうヒーラー。
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取り調べに答える師匠。
ヒーラーというのは、大学時代に友達と作った雑誌の名前。
ハッカーと組んでいるが、彼女の顔も名前を知らない。
ユン刑事に「最近の仕事から話しちゃダメですか?時間があまりなくて」と言う師匠。
ああ、嫌な予感……(TωT)
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ゴミ箱に空の容器を捨てていく男。
ソンチョルとファンが飲まされた毒物が入っていたのと同じ容疑だった。
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取り調べの最中、突然、師匠は泡を吹く。
「言っただろ。時間がないと」
そのまま師匠は息絶えた。
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ヒーラーが警察に着くと、救急車に担架が運び込まれるところだった。
担架からだらりと垂れ下がった左腕にはケガの跡。
ヒーラーのフリをするため、ヒーラーがケガをしたのと同じ場所に自らナイフで斬りつけたんです。
運ばれているのが師匠だと気づき、呆然とするヒーラー。
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うそ。
師匠まで死んでしまうなんて。
いつも穏やかな微笑みを絶やさないムンシク。
ミョンヒにとっても優しい優しい夫。
でも、彼の本性は悪魔。
少しムンシクに疑念を抱き始めたミョンヒにも危険が及びそうで心配です。
いやー。
今回は特に号泣ポイントが満載でした。
もう目がぱんぱん(笑)
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