hacchi カム・ウソンさんと、
キム・ソナさんが手を繋いで歩くこの画像から、
人生の酸いも甘いも知り尽くした独身アラフィフ男女が、
年齢を重ねた今、
本物の相手に出会い、
恋に落ちていく……。
そんな成熟した大人のラブストーリーを想像した私。
なんてったって原題タイトルは、
「先にキスからしましょうか？」。
身も心も焦がすような大人の恋愛が、
コミカルな軽いタッチで描かれているのであろうと思ったわけです。
結論から言うと、
その予想はかなり大きく裏切られました。
想像していたより、
ずっと深くて、
ずっと重かった……かな。
……と、あれこれ語り始める前に、
まずは第１話の内容を含めつつ、
登場人物たちについてざっくりご紹介していきましょう。
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CMプランナーのソン・ムハンは、
孤独な50男↓↓↓
末期がんの愛犬と暮らしていた。
別れた妻と娘は、
ロスに住んでいる。
一方、
バツイチ女性のアン・スンジンは、
キャビンアテンダント↓↓↓
華やかな職業とは裏腹に、
借金取りに追われ、
何の希望も喜びもない人生を投げやりに生きていた。
元夫ウン・ギョンス↓↓↓は、
スンジンの後輩CAだったペク・ジミン↓↓↓と浮気。
再婚して新しい家庭を築いたが、
その一方で、
10代のころから大好きだったスンジンのことを、
別れた今も断ち切ることができず、
何かと気にかけていた。
そんな夫の気持ちに気づいているジミンは、
スンジンをギョンスから遠ざけたくてたまらない。
ある日、
スンジンのマンションの浴室天井から水がぽたぽた漏れてきた。
早速上の501号室の住人に文句を言いに行ったスンジン。
その501号室の住人こそ、
ムハンだった。
玄関前で文句をぶつけているスンジンを無視し、
お風呂に入ったムハンだが、
運悪く、
浴室のドアを外側からロックした状態で閉めてしまった。
裸のまま浴室に閉じ込められたムハン。
あの手この手で脱出を試みるが、
全く効果なし。
401号室のスンジンにも配管越しに助けを求めたが、
状況の分からないスンジンは、
気味悪がってムハンの声を無視した。
彼がようやく救出されたのは、
閉じ込められてから4日も経ったあとのことだった。
ムハンを助けてくれたのは、
彼の親友であり、
広告会社社長のファン・イヌ↓↓↓
イヌは、
かねてから独り身のムハンを心配し、
妻の親友を再婚相手として紹介しようとしていた。
イヌの妻イ・ミラ↓↓↓は、
スンジンの唯一の友達だ。
そう、イヌがムハンに紹介しようとしていたのは、
スンジンだったのだ。
スンジンもまたミラから、
ムハンとの見合いを何度も勧められていた。
ミラは、
苦労ばかりのスンジンを救うため、
お金持ちのムハンと結婚させたいと考えていたのだ。
ミラに説得され、
ようやくムハンと会うことを決めたスンジン。
が、セクシーでゴージャスな装いで待っていた彼女の前に現れたのは、
雪山から降りてきたばかりのようないでたちのムハンだった。
スンジンは、
場違いな身なりのムハンに呆然。
ムハンはサングラスを外そうともせず、
スンジンをじっと見つめていた。
６年前のことを思い出すムハン。
乱気流に巻き込まれ、
揺れる飛行機の中。
パニックになる乗客たちに、
スンジンらCAはベルトを着用するよう声がけしていた。
妻と娘とともに写る家族写真を床に落としたムハンは、
それを拾いながら、
ベルトをするようにと声をかけてきたスンジンに、
「捨ててください」と力なく言った。
ベルトをしようともしないムハンに、
スンジンが「私もこのまま死にたい」とつぶやく。
驚いたムハンは、
顔を上げてスンジンの顔を見た。
“アン・スンジン”と書かれた胸の名札に目をやるムハン。
ムハンは、
「すみません、私が悪かった。
してはいけないことを……。
ずっと私は……。
すみません。本心です」
と謝った。
……スンジンを見つめながら、
心の中で「私のことを覚えていませんか」と尋ねるムハン。
ムハンはスンジンの名前が気になったから来ただけで、
再婚する気はないと言い、
席を立とうした。
途中で咳き込み、
ポケットから薬を出して飲んだムハンを見て、
スンジンはそれを精力剤だと決めつけた。
再婚相手ではなくセフレを探しに来たのであろう中年男。
そんな男から、
一方的にシャットアウトされたスンジンは当然気分が悪い。
色っぽくホテルに誘ってみたが、
ムハンはそれにも乗ってこなかった。
スンジンはムハンに「本当に最悪でした」と言い捨て、
雨の中、
その場を去っていった。
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……と、こんな感じで物語は始まります。
最初はね、
特に第１話はコミカル要素がとても強いんですよ。
ムソンが浴室に閉じ込められるくだりとか、
山男みたいないでたちでお見合いにやってくるくだりとか、
パンチ強めのエピソードと、
キャラ強めの登場人物たちに、
ああ、
まさに大人のラブコメなんだなと、
すっかり油断させられてしまうわけ。
ただ、
要所要所で挟み込まれる過去映像から、
どうやらムハンはスンジンのことを、
以前から知っていたようだと匂わされ、
それがやがて想像もしていなかったほど、
重く深いテーマへと進んでいくんです。
スンジンがムハンと結婚するために、
ムハンを好きになったフリを始める中、
最初はいろんなことが今イチ腑に落ちないというか、
なぜなのだろうかと「？」が拭えないことが多かったんですね。
ギョンスは、
なぜ今もスンジンを放っておけないのか。
ロスから父に会うためにやってきた娘イドゥン↓↓↓に、
ムハンはなぜそこまで冷徹な態度を取り続けるのか。
そもそもムハンは、
スンジンをいつから知っているのか……などなど。
でも。
これらいろんなもやもやは、
少しずつ少しずつ紐解かれて、
やがてすべてがきちんと解消されていきます。
逆に言うと、
ラストまで見たあとでもう一度最初から見ると、
すべてのエピソードに意味があったこと、
ちゃんと伏線が張られていたことに気付かされ、
頭を殴られたような衝撃を食らいます。
あとから見ると、
はっとするほど、
早い段階から、
あちこちに大事な核心が紛れ込んでいたのに、
それに気づかず、
軽い気持ちで見進めちゃう奇跡。
まんまと制作サイドの手口に、
乗せられたってことなんだろうな（笑）
ま。
あまり深読みせず、
油断しながら見るぐらいがちょうどいいかもしれません。
ぜひとも本編を見て、
見終わったあとに、
「お見事！」と唸ってくださいませ。
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公式サイトより動画キャプチャと
画像をお借りいたしました。
感謝！
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